今日のグルーヴ〈416〉
与党、野党というしくみは民主主義を活性化する、かつ、守るものであるに違いない。ところで、野党の質問時間短縮が検討されているという。 現在、与党が2、野党が8の割合らしい。これを与党8、野党2くらいにするのだという。 与党2野党8という偏った数字も驚きだが、これは、自民党が野党時代に要求した数字で、それがそのまま現在まで引き継がれたものであるらしい。 割合を変更することはありだと思うが、選挙に勝ったとはいえ、手のひらを返したようにいきなりこの数字では露骨過ぎないだろうか。 そもそも、与党が与党政府へ行なう質問は、おそらく迫力のないものになるだろうし、なれ合いになりかねない。野党の存在が、意味の無いものになるのではないか。 尤も、このような提案をされること自体、野党の為体を表わしているのではないか。野党は良い質問をしなければいけない。特に今年は、国難時である。にも関わらず、野党が質問内容を偏らせたことには疑問を感じざるを得ない。 落としどころとしては、与党3か4、野党7か6、というところなのではないか。
今日のグルーヴ〈415〉
小学校の時、ある日の朝礼で、どういうわけか、校庭に先生方が全然いなくて、校長先生と副校長先生しかいないということがあった。 詳細は分からず、真偽も分からなかったが何か組合関係の都合で、先生方が一時間ほど、学校を留守にするという生徒らの噂だった。 全校で1000人以上の生徒を相手に、たった二人の先生で一時間もたすのである。 校長先生も副校長先生も、かつて見たことのないほどの必死の形相で、なんとか時間をもたそうとされていた。 生徒の誰もが子供心ながら、この場を乱してはいけない。お二人の先生のお話はつまらなかったが、聞いてあげようという気持ちだった。 私がいた小学校は、文部省(当時)の実験校であると、後年クラス会が行なわれたときに担任だった先生から聞かされたことがある。 ああ、それで学校全体が暗い雰囲気だったんですね、と言ったら、先生は否定されなかった。 先生は見たことのない笑顔で、ご機嫌で、三次会では、ご自身の家に誘ってくださり、酒をどんどん持ってきてくださった。 先生が担任だった当時、ものすごく厳しく怖い先生だったので、いくらクラス会とはいえ、この
今日のグルーヴ〈414〉
娘が、友達の親御さんがどこに投票したのかを聞いたらしい。 「うちの親は、生まれて初めて自民党に投票した」と言う。 それを聞いていた別の友達が 「ええ! そうなの?」と驚いたらしい。 「じゃあ、あなたの親はどこに投票したの?」 「うちも生まれて初めて自民党に投票した」 私の周りでは、聞く人聞く人、生まれて初めて自民党に投票したという人ばかりである。 こんなことは生まれて初めてである。 主義主張やイデオロギーの違い以前の問題で、国民は誰に投票するのか、どこの政党に投票するのかを決めていたのではないか。 それほど、今回の野党には呆れかえった人が多かったということなのではないか。 様々な難題を抱えている日本の現状であるが、仮にもし、この国の難局に、野党の人達が政権を担っていたら、いったいどうなるのか、想像すれば、かえって悪くするのではないかと、不安でしかなかった。 ブラックボックスを打ち壊そうと声高にスローガンを挙げていても、目新しいことをしたり、以前の体制を引っかき回したり、新たなブラックボックスに入れ替わるだけだったりすれば、結局は、権力闘争にしか過
今日のグルーヴ〈413〉
かつての巨人人気一強時代は、今は昔である。 プロ野球全体の繁栄を考えたときに、巨人人気一強というのは、それに逆行するだろう。 実際、かつて巨人のV9時代の頃、巨人戦以外は、観客の数が圧倒的に少なかった。 パ・リーグはもっと悲惨で、例えば、新聞のスポーツ欄の公式発表でも、今日は1500人の観客、とか書かれていたりしたが、実際は、もっと少ない、とおまけの記事までついていたものだ。 しかし、王や長嶋がいなくなり、ドラフトでいい選手が各チームに分散したりして、巨人人気一強時代というのは、いつの間にか、終わってしまった。 今や、どこの試合も、見た目は満員である。それは企業努力もあったに違いないが、何より大きな力を発揮したのは、メディアなのではないか。 テレビでの露出が多ければ、自然とファンは多くなる。どういうわけか、地上波で巨人戦が放映されなくなってしばらく経つが、そのために私は今巨人にどんな選手がいるのか、ほとんど知らない。 以前の巨人の選手で思い出すのは、中畑、原、松井、ラミレス、落合、清原、くらいで、ピッチャーとなると、江川くらいしか思い出せない。浦
今日のグルーヴ〈412〉
グルーヴ打線爆発の横浜DeNAベイスターズの日本シリーズ進出を祝いたい。あまりの下克上に、CSそのものに対する疑問もあるかもしれないが、ベイスターズファンとしては、あまりにも面白く、爽快である。 大洋ホエールズの時代から、打線は爆発すると圧倒的な強さを誇り、あの川上巨人も恐れたくらいである。 伝統というのは不思議で、何故か引き継がれるもののようである。あの圧倒的な強さでペナントレースを制した広島東洋カープに対して、常に打ちまくって勝った。投手陣も素晴らしかった。広島が先取点をとってもまったく負ける気がしなかった。 8月末の同カードにおけるベイスターズの3試合連続サヨナラ勝ちから、この結果は暗示されていたように思えてならない。 昔、南海ホークスは、ヒットなしで点を取るという職人芸的な野球の印象が強かったが、それだけでなく、打線と投手陣もすごかった。 ベイスターズは、そのときのことを思い出させてくれた。機動力だけでなく、打って打って打ちまくる打線には痺れた。 打線の勢い、方程式を確立した投手陣、ラミレス監督の迷いのない采配、勢いのある試合の運び。すべ
今日のグルーヴ〈411〉
ハラスメントというのは、嫌がらせや相手を不快にさせる行動のこと、と定義されている。その種類は32種類あるという。これだけあれば、そのつもりがなくても何気ないひと言がハラスメントになっている可能性が大である。 またハラスメントを攻撃する風潮が高まっていることはいいことだと思うが、ともすると日本人はやり過ぎるのではないか。そうなると、別の新たな逆のハラスメントを作り出してしまうことにはならないか。 学生時代、楽団で横暴な指揮者から酷い言葉を何度もかけられたことがあるが、思い出せばハラスメントの見本市である。今であれば、おつりがくるくらいである。 ただ、言葉を額面通り受け取っていいのか、と疑問に思うこともある。言葉としては、辛辣でハラスメントであっても、そこに信頼感や絆のある人間関係であれば、ハラスメントではないだろう。 つまりハラスメントであるか否かは、人間関係次第である。ただ、相手との温度差はつきものであるから、自分ではハラスメントとは思わなくても相手にはハラスメントと受け取られる可能性もある。 そこが人間関係の最も難しいところの一つである。よく言
今日のグルーヴ〈410〉
総選挙の結果は、だいたい想像通りだった。今回は、元々、日本人が持つ絶妙かつ微妙な選挙感覚が発揮されたのではないか。 過去を振り返れば、今の野党が与党になったとしても、それは権力争いの結果に過ぎず、肝心の政策等で期待をすることが私にはできなかった。 抽象的な観念論ばかり聞かされたような気がするし、強烈な政策は見えてこなかった。勿論、与党が完璧というわけではないが、それ以上に野党の右往左往、離合集散には失望した。これでは、政権をとったとしても、全く安心できない。 誰が政権を取ろうと、国民のための政治、ということに関しては、一応、共通しているわけで、結局、そのときに政治家も人間性を問われるのかもしれない。 ブラックボックスを叩いた人が、今度は自らブラックスボックスを作っているという矛盾を見れば、有権者も考え直すだろう。 専制政治をつぶし、社会主義国家を経て共産主義国家を作ろうとした国家は、ことごとく皮肉にも独裁者が誕生しているのと似ている。 亡くなった母が、戦後、保守以外が政権を持つと、不景気になる、と言っていたが、実際事実のように思えて、それも思い出
今日のグルーヴ〈409〉
アクセルとブレーキを間違える事故が絶えない。おそらく、これからも起きることが予想される。その対策を提案したい。 これだけ、ニュースになるということは、それだけ多くの事故が背後にある、ということで、AT車には車としては基本的な欠陥があるのではないか、という疑念にかられる。 実際、私自身は絶対に間違えることなど、あり得ない、と思っていたのにもかかわらず、間違えたことがある。正直ショックだった。 以前にも書いたが、クラッチがないから間違えてしまうのではないか。 MT車は、左足にクラッチがあり、否応なしに必ずそこに左足を乗せているから、右足との間隔の感覚を体はいやが上にも覚えている。 アクセルを踏むときの右足との間隔、ブレーキを踏むときの右足との間隔、というのを体感的に覚えているのである。 この間隔の感覚というのは大事で、左足を適当においていたら、右足との間隔の感覚を覚えていないので、アクセルとブレーキを踏み間違いかねない、というのは容易に想像できる。 ゆえに、AT車は廃止した方がいいのではないか、MT車だけにした方がいいのではないか、と思えてならない。
今日のグルーヴ〈408〉
生徒からだけでなく先生からも虐められるという状況で、虐められている子はどのようにして身を守るべきなのか。 私は、以前、今後、大人の世界では、ハラスメント対策にICレコーダーやスマホが必携になるだろうから、学校でも解禁すべきなのではないか、と書いたが、その思いはさらに強くなった。 さらに、巷では、自動車の走行中に、走行妨害等の嫌がらせをされるという事件が多発していて、その抑止のために、ドライブレコーダーの需要が増えているという。 そのうち、ドライブレコーダーもずっと小型化されて、例えば、眼鏡等に設置すれば、まさにハラスメント対策になるだろう。 書いていて嫌になる話ではあるが、そうでもしないと命を守ることができないのであれば、仕方ない、ということである。人間は、いまだ成長していないのである。 ブラジルで、虐められている子が発砲事件を起こし、死傷者が出た、というニュースもあった。 日本でも、いつ虐められている子が暴発して、事件を起こさないとも限らない。 実際、私は、学生時代、人を蔑むようなあだ名を付けられて、ことあるごとにそのあだ名で誹謗中傷され、嫌な
今日のグルーヴ〈407〉
健康診断には、かならず、基準値というものがついてまわる。 例えば、血圧で言えば、上は~から~、下は~から~、が正常血圧である、といったものである。 しかし、この基準値がどれほどの説得力を持つものかは、考えなければいけないところである、ということは、近年盛んに言われている。 実際、アメリカの基準値と日本のそれとでは違いがあり、アメリカの基準値を日本に当てはめようとすると、日本の医学界の各方面から、大きな批判をあびるはめになったという過去の例がある。 つまり、基準値が変更されれば、今まで病気と言われて薬を飲み続けなければならなかった人が、数字だけを見れば、健康である、ということなのである。 あるいは、その逆、つまり、今まで健康と思われていた人が、ある日を境に、薬を飲み続けなければいけなくなることもあり得るのである。 しかし、健康診断の数値から健康か不健康かを判断するのは、個人差があるから大変困難なことなのではないか、と思えてならない。 我々は、医学に関しては素人であるから、医者に言われることを信じるほかない。しかし、医者によって判断が異なることは容易