今日のグルーヴ〈480〉
週休二日では少ない。三日にすべきという声が巷にあるが、昔のことを思うと隔世の感がある。
1980年代頃までは、日曜、休日は暦通り休みで、土曜日は昼まで、つまり半ドンがあった。週休二日ではないが、土曜日の半ドンというのは、結構嬉しかったものだ。
週休二日制が普及して、半ドンというのはほとんど無くなったようであるが、半ドンが無くなると、たとえ週休二日でも、半ドンの喜びがなくなり、あまり嬉しくなかったように思う。
尤も、かつて週休二日どころか、月休二日のような働き方をしていたから、贅沢は言えない。
ただ、休みが増えるのは一見有り難そうであるが、週休三日で仕事ができるだろうか、という疑問がある。
能力的にも体力的にも充実している三十代、四十代で、週休三日で、仕事の継続性が保たれるのだろうか。
楽器の練習を一日サボったら、取り戻すのに三日かかる、と言われている。楽器の練習を三日休んだら、いったいどうなるのか、想像するだに恐ろしい。
仕事も同じなのではないか。いくら計画を立てても、三日も間が開けば、頭も体も鈍り、月曜日は仕事を思い出すだけで終わってしまうだろう。
実質、充実した日数は週に三日程度ということになる。そうなると、時間が足りなくなり、残業で長時間労働になるだろう。
そうなれば、週休三日でも、そのうち二日程度は使いものにならなくなるのではないか。
結局、元も子もない、ということになりかねない。
ワークライフバランスということが言われている。仕事とプライベートとのバランスが大事ということはその通りであるが、仕事が趣味のような人にとっては、ぴんとこないかもしれない。