今、ピアノ三重奏及び四重奏部門の参加団体説明会及び演奏順籤引きから戻って来たところだ。
爽やかな5月らしくない梅雨の走りとも違うじっとりした小雨模様の大阪だが、いずみホール近辺は熱い。スタッフはもうぐったりしたような顔をしつつも、巨大なアジアの都市のど真ん中に放り込まれて目を白黒している参加者に対応している。
ドイツからの団体が多く、顔見知りも多いようで、説明会も緊張の中にどこか合宿みたいな空気も漂っていた。
さて、以下、14日朝9時半から始まる第2部門の演奏順及び演目である。演奏時間はあくまでも大まかな目安なので、その点はご承知置きを(最後の2団体の前に休憩が挟まれる可能性がある)。
なんにせよ、2次予選に進む7団体の発表は深夜の10時を過ぎることになるのではなかろうか。もの凄い長丁場で、いずみホールのスタッフは帰宅できないんじゃないかしら。
◆ 9:30~ トリオ・アドルノ (ドイツ)
ハイドン 第44番 ホ長調 Hob.Ⅴ28
ショスタコーヴィチ 第2番
◆10:30~ フレックス・アンサンブル(ドイツ)
モーツァルト 第2番K.493
スーク 作品1
◆11:45~ メデーア・トリオ(スイス)
ベートーヴェン 作品1の3
ドヴォルザーク 「ドゥムキー」
◆12:45~ トリオ・ラフェール(スイス)
ベートーヴェン 第5番 作品70の1
ショスタコーヴィチ 第2番
◆14:45~ トリオ・エネスコ(ドイツ)
ハイドン 第44番 ホ長調 Hob.Ⅴ28
アレンスキー 第1番
◆15:45~ ストラトス・クァルテット(ドイツ)
モーツァルト 第1番K.478
ドヴォルザーク 第2番 作品87
◆17:00~ アルク・トリオ(日本)
ハイドン 第44番 ホ長調 Hob.Ⅴ28
ドヴォルザーク 第3番作品65
◆ 18:00~ トリオ・スヤーナ(ドイツ)
ベートーヴェン 第5番 作品70の1
ショスタコーヴィチ 第2番
◆19:00~ 東京スカイ・トリオ(日本)
ベートーヴェン 第5番 作品70の1
ショスタコーヴィチ 第2番
◆20:00~ ノトス・クァルテット(ドイツ)
モーツァルト 第2番K.493
ドヴォルザーク 第2番 作品87
◆21:00~ トリオ・アタナソフ(フランス)
モーツァルト ホ長調K.542
スメタナ
まんべんなく名曲が揃う中に、ちょっと異色な演目が並ぶ。長い1日にはこれくらい変化がないと厳しいだろう。
コンクールとしてみれば、このジャンル、弦楽四重奏以上に厳しい演奏環境に晒されている。なにしろこれだけの団体が登場するのだ、舞台上での試し引きの時間を与えたくても、どうやっても無理。
かくて、どの団体も442に調律されたいずみホールのピアノにいきなりさわり、古典を弾かねばならぬのである。こんな厳しい条件でベストを尽くせないとプロではない、ということなのだろう。
なお、本日、ストリーミングの試験も行なわれ、無事に成功したとのこと。以下のURLで若者達の闘いをじっくりご覧あれ。
http://www.ustream.tv/channel/the-8th
※
ひとつ残念なお知らせ。コンクール部門ではなく敢えてフェスタ部門に参加する予定だったアメリカのピアノ三重奏団ザ・ロシアン・トリオが参加不可能となった。なんとしたこと、チェリストのドミトリー・ヴォルコフ氏が急逝とのことである。
http://www.artsjournal.com/slippeddisc/2014/05/the-lonely-death-of-a-brilliant-young-cellist.html
チェリストとして将来を期待されていた若手、審査員のジェイムス・ダーハム氏もニュースに驚いていた。お悔やみを申し上げます、としか言いようがない。
ピアノ付き室内楽部門
1次審査演奏順&演目発表
第8回大阪国際室内楽コンクール&フェスタ
大阪初夏の陣 〈2〉
音楽ジャーナリスト 渡辺 和
籤引きは悲喜交々だ。
演奏順を発表する玉越コンクール・プロデューサー。
以下の写真は、クリック(タップ)すると、
拡大され、キャプションも出ます。
真剣に説明に耳を傾ける参加者たち。
ライヴストリーミング