ハーピストSANAEのハープ革命

第20回「伴奏系」

こんにちは、ハープ革命第20回目を迎えました、
ありがとうございます!
 
さて、今回はオブリガードについて。
アッコルドをお読みのみなさまがよく目にされる
ヴァイオリンやチェロなどの単音楽器とちがい
(無伴奏などで重音を使うこともあるかと思いますが)
ハープ属の楽器は、古来より基本的に重音の
コード楽器です。
 
そのため、単音楽器のリード楽器と違い、
世界中、グランドハープもケルティックハープも、南米もアルパ等も、
歴史的にも伴奏系で使われてきたことが多いように思います。
 
リードっぽいものとして、
クラシックではハープ協奏曲などもありますが、
例えばハープの協奏曲は 
基本的に伴奏もメロディも一人で取れます的な、
ソロ演奏とあまり変わらない仕組みの導入部分と、
「見せ場!」扱いとして、中間部あたりに
カデンツァや技巧的なアルペジオや分散和音系のものが多用され、
というパターンが多いのですが、
いちおう主役の扱いを受けることができます。
 
が、室内楽と小編成になると、
「フルートとハープのためのなんちゃらかんちゃら」とか、
「ハープのための○○と××」等と言っても、
組合わさる楽器が単音楽器ばかりで、
基本的にハープは伴奏パート的なところを弾いていて
途中の間奏扱いの部分でソロをもらえるという
そんな役割が多いように思います。
 
このクラシックからの、ふるい感じの流れは
コード楽器である以上、
現代のポップス、ポピュラー音楽でも似たような使われ方が多いのです。
イントロのあと歌入り前や、サビ前などのグリッサンドや
歌のあいまのすき間や、裏メロを入れたり、
音に個性が強いため、塩こしょう的に「ポロンポロン」と音を入れたり、
サビの盛り上げに加勢するには強力な華やかさをもたらすことも可能、
 
このようなオブリガートをいかに効果的にセンスよく、
演奏者が入れられるかというのは、
(第19回のハープ革命でも書きましたように、
スタジオの仕事など音符が書いていない場合もありますので)
ギャラの他に運送代もかかるハープを使ってもらえる
生き残り方法とも言えます。
 
オブリガートとは、独奏(うた)の効果を高めつつ
主旋律に対して、かぶらないようにしつつ、
しっかり入れていく助奏のことです。
独奏の主演女優(俳優)に対しての、
助演女優(俳優)さんという感じでしょうか。
 
ちなみに、ポルトガル語でオブリガートとは
「ありがとう」という意味があるそうです。
 
音楽の場合、特にポップス系では顕著に現れるのですが、
主役の主旋律が全く同じように奏でて(歌って)いても、
伴奏、リズムが変わると全く違うアレンジに聞こえます。
 
ボサノヴァのリズムとコード感で伴奏するのと、
ジャジーなジャズコードと4ビートにして伴奏するのと、
同じように歌っているだけなのに、
全く違うように聞こえるのです。
 
そのくらいバッキングやオブリガードというのは
脇役でリード楽器からかすんで見えてしまうのに、
役割としては重要な役割を担っていると思います。
 
ちなみに、私のソロ活動している
エレキハープは、リード楽器として活用しています。
これまで伴奏として思われていたハープを
リード楽器として使うのも、私のハープ革命のひとつです。

SANAE(ハープ奏者)

 

日本におけるエレクトリックハープの第一人者として、本邦初の立奏スタイルを採用し、これまでになかった斬新で革新的なハープサウンド、ステージ、新しい演奏テクニックをも生み出す新しい可能性を拓くハーピスト。

 

エレキハープ、エレアコ・ハープ、グランドハープ、レバーハープ、シングルアクションハープ等の様々な種類のハープを弾きこなす。

 

東京音楽大学出身、これまでにハープを篠崎史子、島崎節子、吉田みちこの各氏に師事。

 

最近では2012年ベトナムフェスティバル・メインステージへのソロ出演、2013年7月エレキハープでのライブアルバム「SANAE/SOUHAIT」をリリース。レコ発ライブツアーを東京ほか、全国で3公演開催。

 

現在、日本全国でソロ活動のほか、イベントやライブ、フェスティバル、メディア等への出演や、レコーディングなど、ポップス、ジャズ、ロック、エレクトロ、ダンスミュージックにソウル、映画音楽やクラシック、ミュージカル、民族音楽、ワークショップ講演など幅広く活動中。

 

2014年はFMやまと「大和でNANANA ハーピストSANAEのCome☆音!」番組パーソナリティ。

 

セカンドアルバムリリースの予定もされており、これまでになかったダイナミックで迫力ある斬新なハープの表現が注目を集めている。

© 2014 by アッコルド出版