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The Grand Trio 結成5周年

小森谷巧(Vn)、藤森亮一(Vc)、横山美里(Pf)

 

ピアノ・トリオの魅力をうかがいました・・・その1

インタヴュー

クラリネット奏者
松本健司さんを招いて

 

 

ーー 結成5周年、おめでとうございます。

 

横山美里(ピアノ)「ありがとうございます。

 

あまり年月は意識していなかったのですが、もう5年も経っていました。」

 

ーー 演奏会は、これまでどのようなペースで?

 

横 山「首都圏で年に1回。それにプラスして、地方で何公演か行なってきました。

 

ですから、これまで10数回の演奏会を行ないました。」

 

ーー 11月28日に結成5周年特別公演がありますが、プログラミングはどのように? 

 

横 山「藤森さんの提案でクラリネット奏者をゲストに招いてブラームスのクラリネット三重奏曲を演奏することにしたんです。」

 

藤森亮一(チェロ)「そうでしたか?(笑)。」

 

全 員「(笑)。」

 

藤 森「好きな作品なのでおそらく、やりたい、と言ったのですね(笑)。」

 

ーー ゲストを招いての演奏会は初めてですか?

 

横 山「2回目です。前回はホルン奏者と行ないました。他の楽器が加わると楽しいですよね。」

 

小森谷巧(ヴァイオリン)「ピアノ・トリオは、モーツァルトやハイドンをやり出すと曲数が多いのですが、レパートリーに限りがあるというか、メインになるような曲に限りがあるんですね。

 

これまでに、チャイコフスキーもブラームスもやりましたので、時々はゲストを招いて演奏したいな、という気持ちがあります。」

 

ブラームスとメシアンを演奏

 

ーー クラリネットの松本健司さんをゲストに招いたのはどのような経緯で?

 

藤 森「素晴らしい演奏家なので、僕が推薦しました。」

 

松本健司(クラリネット)「最初はブラームスだけを演奏してほしい、というお話だったのですが・・・(笑)。」

 

横 山「最初はブラームスのクラリネット三重奏曲と、私たちだけでピアノ・トリオを、という予定だったのです。そしたら、小森谷さんがメシアンをやりたい、とおっしゃってこのようなプログラムになったんです(笑)。」

 

松 本「もちろん問題ありませんが、まさかブラームスとメシアンを一晩でやる日がくるとは思ってもみませんでした(笑)。」

 

横 山「クラリネットが一番大変ですからね。」

 

ーー 最初、この演奏会のお話があったとき、どのようなお気持ちでしたか?

 

松 本「光栄に思いました。皆さん素晴らし演奏家ですから。」

 

ーー これまで一緒に室内楽を演奏されたことは?

 

藤 森「僕は松本さんと同じNHK交響楽団のメンバーですので、彼の演奏をよく知っていますし、室内楽も一緒にやったことがあります。

 

松 本「小森谷さんとはラヴェルの『序奏とアレグロ』を一緒に演奏したことがあります。」

 

ーー 今日初めての合わせだったそうですが、いかがでしたか?

 

松 本「長年演奏されているトリオですから、一体感があり、安心して委ねることができます。

 

もうバッチリですよ。明日本番でも大丈夫です。」

 

横 山「バッチリなのは松本さんだけですよ(笑)。

 

私たちはいつも、もっと演奏会が近くなってから集中的に合わせをやることが多いのですが、今回はお互いのスケジュールの都合で、いつもよりだいぶ早いのですね。

 

このペースでやるのも良いですね。時間をかけてでじっくりと作品に向き合うことができます。」

 

視覚的な作品

 

ーー メシアンの「世の終わりのための四重奏曲」は演奏時間50分の大曲ですね。

 

横 山「私は初めてですが、皆さんは何度か演奏されています。」

 

小森谷「芸歴が長いですからね(笑)。でも、何度演奏しても難しい曲です。」

 

ーー この作品は背景にあるものが重いですから、経験値が高い方が・・・

 

小森谷「いやー。若い方が指が回りますし。」

 

藤 森「目は見えにくくなってきましたしね。」

 

全 員「(笑)。」

 

横 山「楽譜がすごく細かくて、見難いんです。」

 

ーー そういったご苦労があるんですね(笑)。

 

横 山「確かに、この曲の背景にあるものは非常に重いのですが、観客側の立場になってみると、美しい絵画を鑑賞しているような作品だと思うんですね。

 

とても視覚的な作品です。」

 


(その2へ続く)

 

取材:向後由美

 

読売日本交響楽団のコンサートマスター 小森谷巧さん、NHK交響楽団の首席チェロ奏者 藤森亮一さん、そしてピアニストの横山美里さんの3人で構成される

The Grand Trioは今年5周年を迎えた。
二人の弦楽器奏者が別々のオケに所属するこのトリオは、スケジュールを合わせるだけでも至難の業だそうだ。
それでも続けたいと感じさせる、ピアノ・トリオの魅力をうかがった。

The Grand Trio

結成5周年特別公演


 

11月28日(木)JTアートホールアフィニス

 

小森谷巧(ヴァイオリン)
藤森亮一(チェロ)
横山美里(ピアノ)

Special Guest:松本健司(クラリネット)

 

曲目:
ブラームス/クラリネット三重奏曲 イ短調 作品114
メシアン/世の終わりのための四重奏曲

 

料金:一般¥4.000 学生¥3.000

 

プレイガイド:

イープラス

http://eplus.jp/sys/T1U89P0101P006001P0050001P002106944P0030001P0006

 

ご予約・お問い合わせ:

Fine Muse Club 045-861-6155

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