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音楽×私

9人のリレーコラム 〈8月28日〜〉Q:楽器奏者の道を選んで良かったな、と思う瞬間は?

 

新 倉 瞳

Hitomi Niikura(Cello)

皆さん、こんにちは!

 

9人のリレーコラム、メンバーそれぞれが個性的で、くすっと微笑んでしまう愛らしさもちらほら。心の内を文字にすることの面白さ、大切さを改めて感じております。メンバー皆が共通して「信念」を貫いていることがひしひしと伝わり、私の背筋をぴんとさせるのでした。そしてあっという間に自分の回がきてしまいました(笑)。

 

さて、心の中を言葉にすることの大切さということを念頭において、今日のコラムを書き始めたいと思います。

 

例えば、演奏する作曲家のことや時代背景を学ぶ際に、何かの文献をなぞるだけでなく、自分の言葉に置き換えて身体にインプットしないと、驚くほど簡単に右から左へと流れていってしまいます。

 

たまに、日本のコンサートでお話しを挟むことが、まるでクラシック音楽会としての価値が下がるかのようなことを耳にすることがありますが、ヨーロッパに出てきて、演奏会にて、いとも簡単に分かりやすく、そして楽しく簡潔に演奏前にお話しされる偉大な音楽家に多数出逢いました。自分の言葉を持っているからこそのことだと思い、感動しました。

 

また、何より音楽家は音を並べるだけでなく、音で話さなくてはならないものです。音にこめる喜びや悲しみはもちろんですが、言葉を発音することのテクニックがクリアであるかによって、そこに込められている喜怒哀楽がより立体的に浮かび上がってくるものです。つまり、弓と弦のコネクションがきちんと発音しているかどうかで、自分の中だけではなく相手に伝わるものなのです。

 

しかし、逆にいくらテクニック的にうまく発音することができていても、いくら音楽の知識があったとしても、心で感じることが先にこないと、これまた音が並んでいるだけに聴こえるから、あら不思議。

 

どんな作曲家も、美しい森や海、夕焼け、大自然に触れ、愛や恋の喜びと悲しみを知り、生命の危機の恐怖に耐え、様々な感情に溢れる人生の中で生きてきました。

 

そして、今に生きる私たちも、様々な環境の中で様々な喜びを感じ、苦しみに耐えて生きています。

 

作曲家それぞれが独自の言葉、信念を貫いて私たちに残してくれた素晴らしい作品には彼らの熱い言霊が音となり宿っています。

…… 9人のリレーコラムのように(笑)。

 

 

 

 

Q:楽器奏者の道を選んで良かったな、と思う瞬間は?

 

A:楽器に触れていない時でも「音」を楽しむことが出来ていることでしょうか。音楽から様々なことがイメージ出来ることとはもちろんですが、様々な事柄から音楽を楽しむことが出来て、ついつい笑顔がこぼれ幸せな気持ちになります。

﨑 谷 直 人

Naoto Sakiya(Violin)

アッコルドをご覧の皆様、こんにちは。9人でコラムをリレーするということで、1週間とちょっとでコラムを一つ書くペース。初めての経験なので2回目にしてすでに苦戦していますが、以前からやってみたいと思っていたので、楽しんで書いていきたいと思います!!

 

さて、初回では自己紹介がてら僕のこれまでの勉強の過程について書いてみました。ちょっと真面目な内容なってしまいましたが、楽しんで頂けましたか?

今回は趣味について(といっても結局は音楽と結びついてしまうのですが)書いていきたいと思います。

 

趣味はサッカー観戦

 

僕の趣味の一つはスポーツ観戦です。僕は全くの運動オンチなので「観る」専門です(笑)。

 

中でもバスケ、サッカーをよく観ます。テレビで試合があればチェックしますし、時間があれば、Jリーグを生で観戦したりもします。2008年にクァルテットでミュンヘンARD国際音楽コンクールを受けた時には、コンクール後にブンデスリーガ、バイエルンミュンヘンvsブレーメンの試合を観戦しました。会場のアリアンツ・アレーナに向かう電車の中からサポーターの戦いが始まっていましたね~!! 熱かった!

 

写真はうちのクァルテットのヴィオリスト横溝耕一と、アリーナで撮った一枚です。当日僕はミュンヘンのエースでフランス代表のリベリー選手のユニフォームを着ていたのですが、席についたらブレーメンサポーター側のアウェーの席だったので、慌てて着替えてブレーメンの応援マフラーを買いました(笑)。二人とも首に巻いているのはブレーメンのマフラーです。

 

サッカーを観る時の視点

 

僕がサッカーを見る時に注目するのは、ドリブル突破や派手なシュートでは無く、細かいボールタッチやコントロール、次のプレイに繋がるパスなど繊細なプレイです。このコラムのプロフィールにも書いてあるように、僕は横浜・F・マリノスの中村俊輔選手の大ファンなのですが、中村選手が度々インタビューなどで「サッカーを知っている」という表現をしています。それはつまり、対戦相手がいる状態でしっかりボールをコントロールしキック出来るテクニックがあるか。ゲームの状況の中で正しい判断をしプレイ出来るかだと思います。素人の解釈ですが、大方外れてはいないと思います。一人でフリーの状態でどんなにスゴいリフティングやドリブルが出来ても、相手ディフェンスを背負い仲間と対戦相手がいる状況で正確にプレイ出来るかが求められるし、それこそが本当のテクニックだと中村選手は言っているのではないでしょうか。

 

音楽とサッカーは似ている?

 

このテクニック面にについて、音楽とサッカーはよく似ていると思います。

 

つまり!!! 一人でとてつもないスピードでパガニーニのような超絶技巧が弾けても、アンサンブルの中で人の音と交わりながら演奏出来なければ意味が無いと僕は思います。もちろん、超絶技巧も重要ではありますが。

 

一人でモノ凄いスピードで弾けても、相手の音との関係性やバランスを欠いてしまえば音楽を壊してしまいます。時には相手のために、音楽のために少しタイミングを取ったり、音程を調整したり、フレーズを一緒に整えたり、ボウイングで語法を揃えたり…etc...音楽をするためには、一般的に想像される超絶技巧の意味合いでのテクニックとはまた違う、繊細なテクニックが必要だと僕は考えています。「ヴァイオリンが上手い」のと「音楽が上手い」のは別だし、「プレイが上手い」のと「サッカーが上手い」のはこれもまた別。良く似ていると思いませんか?

 

中村俊輔選手の言う「サッカーを知っている」を言い換えて、「音楽を知っている」プレイヤーになりたいですね。

 

理想の1stヴァイオリンは…中村俊輔!

 

僕はクァルテットで1stヴァイオリンを弾いておりますが、それもサッカーに置き換えられます。何を隠そう僕の理想の1stヴァイオリン像が中村俊輔選手なのです!!なんのこっちゃ!?と思われますよね(笑)。

 

ご説明します。1stヴァイオリンというパートはクァルテットのキャラクターを決める核になるパートです。言うならばクァルテットの「顔」ですね。例えば僕の尊敬する東京クァルテットも、幸一郎先生が弾いていた初代とピーター・ウンジャン氏が弾いていた二代目とでは、全く違った個性のクァルテットに聴こえます。他のパート三人は同じメンバーにも関わらずです。このような例でも聴き取れるように、1stヴァイオリンはクァルテットのキャラクターを決める意味合いが強いパートだと思います。もちろん、他のパートにはまた違ったたくさんの役割があります。

 

そんな1stヴァイオリンのパートなのですが、なぜ僕が中村俊輔選手のプレイが理想かというと、まず、彼のチームの中での立場がクァルテットの1stヴァイオリンと似ているからなのです。

 

マリノスや以前所属していたスコットランドのセルティックではエースであり、チームは彼の個性に合わせるようにチーム作りをしています。チームの顔です。彼が得意とするトップ下や右サイドで起用されることが多いし、攻撃は彼を経由して作ります。が、それはあくまで前提であり、中村選手はチームの誰よりも走り、守備をし、そしてチームメイトの長所を引き出すようなタイミングや空間を作りプレイします。自己犠牲を惜しみません。先ほど書いたように、状況の中で的確な判断をし、正確にプレイする繊細なテクニックを持っています。その上、ここぞ!と言う時はフリーキックや煌めくような発想のプレイで試合を決める決定力を持っています。繊細であり、大胆なのです。身体能力に任せたプレイでは無く、自分の個性を、頭と感覚で理解し磨いてプレイしているように見えます。

 

これは正に僕がクァルテットで実践したいプレイです。中村選手のように周りと自分をしっかり理解し、チームの一つのコマになり、時にエースとしてハッと驚くプレイで勝利に導く。僕はクァルテットで中村俊輔選手のようなプレイをする1st奏者になりたいといつも思っています。

 

サッカーチームとクァルテット。一見全く関係ないようですが、僕はイメージとメンタリティの部分で中村俊輔というサッカー選手から多大な影響を受けています。そんな僕の楽器ケースにはいつも中村俊輔選手がいます。 

 

まぁ、日頃からこんな風にダラダラ色んなことを考えながら趣味のサッカー観戦をしたり選手のインタビューを読んだりしているのであります。

 

皆さんも、趣味と仕事をリンクさせて考えたりなさいますか? あまり考えていたら疲れちゃいますよね……。実際、僕いつも疲れちゃっていますからね(笑)。書いていたらいつの間にか夜中に。。寝ますっ!

それでは、また次回まで。

 

 

 

 

Q:楽器奏者の道を選んで良かったな、と思う瞬間は?

 

A:今現在まで、まだその瞬間はありません……。自分がイザベル・ファウストさんのようなベートーヴェンを弾けるようになったら(多分無いけど)音楽家で良かったと思うかもしれません。すみませんm(_ _)mあぁ、良い曲だなぁ。とか、お客様が喜んでくださって良かったなどはありますが。すみません。

 

「漫画」

 

漫画は、私にとって「癒し」です。
映画も小説も楽しいですが、漫画はやっぱり手にとりやすく、どこでも読めるからいいですよね!

 

一番好きな漫画は、「アラベスク」という山岸凉子さんの作品で、ロシアのレニングラードとボリショイを舞台にしたバレエ漫画です。

 

もともと、バレエを見るのが大好きで、もっというと、バレリーナになりたかったという夢が小さい頃ほのかにありました。

 

しかし、ヴァイオリンを先に習っていたので、なかなか習わせてもらえず、お願い、お願い、おねが〜い!って2年間言ってる内に、ありがたや、やっと習わせてくれました。

 

そのとき、小学4年生。いやはや、もう時既に遅し。

 

みんな、3、4歳から始めていて、やわらか〜い!
体型違いすぎる! 細いけど筋肉ある!

 

柔軟運動のきつさたるや、痛さに耐えられず、恥ずかしながら2年で諦めてしまいました。

 

それでも、トウシューズを履かせてもらい、発表会では「白鳥の湖」を郡部で踊りました。
舞台の端っこでピクリとも動かずポーズをとってる郡部ですが、私の目は、ソリストに釘付け!

 

うつくしい〜 キラキラ〜

 

そこ! 見ない!(先生からの注意)

 

す、すみません。。。

 

という風な感じで、私はやるより見る方で十分幸せ!ってことなのですが、この2年は本当に良い経験になりました。

 

少々脱線しましたが、この漫画にも「白鳥の湖」から「ラ・シルフィード」や「ジゼル」など、見たり聞いたことのある演目がたくさんでてきます。

 

なにより衣装が、す・て・き☆☆

 

私は「ジゼル」の衣装が好きです。

 

現実世界にも、素敵なバレリーナがたくさんいらっしゃいますよね。
最近教えてもらったバレリーナで、オルガ・スミルノワさん、とーっても素敵ですね〜!!

 

余談ですが、「ラ・シルフィード」と「レ・シルフィード」って違うものって知ってました?


「ラ・シルフィード」は、バレエの真骨頂である古典作品ですが、「ラ」が「レ」になると、違う作品になるそうです。

 

「レ・シルフィード」はショパンのピアノ曲を管弦楽に編曲した音楽を使い、あらすじは特にない、という作品。

 

し、知らなかった。。。
知ってた方ごめんなさい……

 

主人公である、ノンナ・ペトロワが、いろんな困難を乗り越えどんどん成長していくストーリー。
ずっと練習している主人公に頭がさがります。

 

ということで、漫画というか、バレエの話がほとんどでしたが(笑)、逆に、オススメの漫画がありましたら教えてください。

 

最後まで読んでくださり、ありがとうございました。

 

 

 

 

Q:楽器奏者の道を選んで良かったな、と思う瞬間は?

 

A:良かったと思う瞬間というか、歌詞がない分、各々がいろいろな捉え方や想像ができるところが、楽器の素敵なところだなぁ、と思っています。

めかる

Mekaru(Violin)

原 田 真 帆

Maho Harada(Violin)

夏休み

 

今年の夏休みは例年よりもなんだかたくさん学校に行っている。普段学校で練習する人も多いが、わたしは家で弾く方が好きなので、休みとなるとめっきり学校に行かなくなるのが常なのだが、この夏は定期券を購入するほど登校している。教職課程の授業が休み中にあったり、学祭の出し物の練習があったり。

 

真夏の上野公園は太陽の光で真っ白に見える。噴水を見ても涼しく感じられないくらいに暑い。木が生い茂っているため公園内の湿度は極端に高く感じられるし、汗はだらだら、きっと背中のケースの中でヴァイオリンも汗をかいているに違いない。弾くと湿気にやられた音がする。

 

夏休みだから1

 

とあるオケの練習の帰り道、友人とふたりでお昼ご飯を食べて帰ろう、という話になった。いつもは学食だけれど、夏休みだし。どこかよそへ行こうじゃないか、と。

 

そんな時。音楽学部と美術学部を隔てる道路を渡ったところで、展覧会に行きたかったのを思い出した。お昼には少し早い。友人を誘って「美校側」に足を踏み入れる。レンガ製の陳列館で先端芸術表現科3年生の展示会が開かれていた。

 

同じ大学で学んでいても、科によっては何を勉強するところなのかちっとも知らないことがある。音楽学部なら、音楽環境創造科がその代表か。あるいは、指揮科や作曲科、楽理科あたりも普段どんな勉強をしているのか、よく訊かれるかもしれない。

 

それらの科の気になる授業はいつかの話題に譲るとして、先端芸術表現科『デルタ展』である。名前からはどんな作品を作るのか想像しづらい科だから気になっていた。

 

立体あり、平面あり、染物あり、写真あり、映像あり、アニメあり。果ては、来場者の服のホコリを寄付してもらって日々変化していく作品や、作品のかけらを来場者が持ち帰ることで完成する作品もあった。わたしたちはそれぞれの作品に歓声を上げながら見て回った。誘った友人も楽しんでくれたようだ。道路を越えて、各科の美術展にもっと足を運ぼうと思った。

 

夏だから

 

日々暑いので、人を募っては学食にアイスを買いに行ったり、近所の喫茶店でかき氷を求めたりする人が大量発生している。わたしも先の友人とその1週間前に、かき氷を食べに行った。

 

大学近くのカヤバコーヒーで、B5のノートと同じくらいの高さがあるかき氷を頬張った。 片やレッスン終了後、片やこれからオケの練習、そして翌日はお互い副科の試験を控えていたので景気付けである。

 

苦みがかなりきいた抹茶味。わたしはぱくぱく食べ進めたが、彼女は時おりきーーんとしながら、時おり苦みを中和すべく練乳をかけながら氷と格闘していた。食べ終わってから、次回は甘いシロップにする、と彼女は神妙な面持ちで言った。

 

夏休みだから2

 

さまざまな科が屋台を出していいにおいをさせ、大きな神輿が飾られていたり、愉快なタイトルの演奏会や美術展があったり……

 

去年は用事があってまったく学祭に参加できなかったため、学祭と言えば附属高校時代に大学構内を少し通ったことしかない。それだけでも祭の楽しげな雰囲気と大学生のパワーは充分伝わってきた。

 

100円で先輩から買ったりんごジュースを飲みながら、わたしも大学生になったら何かするのかな、と想像を膨らませたものだった。

 

今年は各企画の友人や先輩から声をかけていただき、ご縁あって3つの演奏会に出ることになった。実質初めての学祭だ。

 

ところで、藝大の学祭は藝術祭、通称藝祭と呼ばれている。

 

まずA.シュニトケの作品を演奏するオーケストラ。『ハイドン風モーツァルト』という風刺モノは耳で聞いて目で見ておもしろい作品だ。そして「オラトリオ『長崎』」。この企画に関わることになってわたしは初めて『長崎』を聞いたのだが、あまりのすごさに圧倒されてしまった。もちろん、長崎の原爆が題材に取られているのだが、飛行機の音や爆撃のシーンの描き方があまりにリアルなのだ。音がそのものなのである。弾いてて鳥肌モノだ。シュニトケ、恐ろしい男……!

 

そして作曲科の同級生の新曲発表。普段わたしは、現代音楽好きー! と言いつつも新曲発表は初めてである。これは昨年、現代音楽のコンクールに出た時の演奏を偶然同級生の彼女が聴いていて、今回声をかけてくれたそうだ。

 

現代音楽を演奏することに抵抗がある人が多い中、喜んで弾くようなわたしはちょっぴり変わり者だ。彼女は同期の中で一番現代現代した曲を書くと言う。聞けば作曲科の学生の中でも書く曲の好みがそれぞれずいぶんはっきりしていて、それは本人たちにとっては当たり前のことなのだろうが、驚いた。ロマン派が好きな人も、バリバリの現代物を書く人も同じ学年にいる。様々な時代が共存しているなんて、おもしろいことだと思う。

 

最後はオルガンとのデュオだ。こうして演奏することになるまで、オルガンとヴァイオリンにデュオがあることすら知らなかったので、どんな立ち位置で弾くのかすら想像つかなかった。重奏での奏者の配置は結構大切で、なおかつ、案外難しい。ヴァイオリンのパート譜が2ページに対してスコアは6ページ。最初にスコアをもらった時、一段に並ぶ五線がピアノよりひとつ多いだけでびびってしまった。オルガニストって大変……単旋律楽器の学生は、複線を読むのが少しニガテだ。

 

 

藝祭2013 『眩暈するくらい』
9月6日~8日
詳しくはこちらをご覧ください。
http://www.geidai.ac.jp/event/geisai2013/html/home.html
わたしは9月7日、8日の公演に出演いたします。

 

 

 

 

Q :楽器奏者の道を選んで良かったな、と思う瞬間は?

 

A :音を奏でている瞬間。

曲に入りこんで弾いている時って、異常な集中力と、非日常な時間の流れがあります。それは演奏家しか味わえないものだと思うのです。一種覚醒したような。そんなスイートな時間を感じられるようになるまでには、練習がたくさん必要なわけですけれど…おいしいものって安くないんですね。

大 宮 理 人

Yoshito Ohmiya(Cello)

皆様お久しぶりです、大宮理人です。

 

私事で音楽には関係ないのですが……
PCも携帯と同じように『よく使う文字変換』を事前に登録できる機能があることを知りました。

いつも自分の名前を打つときに「ヨシト」と打っても「理人」とは出てきてくれないので「リジン」と打って「理人」に変換していたのですが、これで長年の悩み『本名打っても変換できないじゃん』が解決されました!!

 

さて、では本題です。

今回は『自分と楽器との関係』。

 

たまに話題になって(大体僕が話をふりますけどw)面白いのがこれ。
音楽家にとって楽器は勿論商売道具でもありますが、自分の音楽(意思)を伝えるために楽器は必要不可欠なものです。

 

中には口下手で喋るのは恥ずかしいけど、楽器を弾いている時なら自分の意志を伝えるのに、なにも恥ずかしくない、なんて人がいるほど楽器の存在というのは特別なものなのです。

 

本当に人それぞれで『言われるまで、そんなこと考えたことなかった』という人もいますけれど。

今までいろんな人に聞いて、結果一番多かったのは『相棒(パートナー)・親友』です。その理由は……

・初めてフルサイズに換えてからずっと使っている。
・辛い時も苦労した時も一緒に頑張ってきた。
・求めていた音に近づけたとき、こいつにしてよかったと感じる。
・何時間一緒にいても(弾いてても)飽きない。 etc…

 

第2位は『恋人』

・楽器だけは裏切らないでずっと一緒だった。
・彼氏より大事にしてます。
・人に触らせたくない!
・毎日弾き終わったら丁寧に磨いてあげてます♪

その他、珍回答では……
・愛してる、毎晩ベッドで一緒に寝ています。
なども(笑)。

 

第3位は『家族』

・一人っ子だから、自分にとっては唯一の兄弟(姉妹)!
・末っ子なので、楽器は弟分。(これは僕です)

ランク外ではこんな回答も!


『先生』
・恩師から譲り受けた楽器

 

『上司』
・もうちょっと鳴っていただけますか?(汗)。
あ、いえ、こちらの技術不足は重々承知なのですが……

 

『こっちを向いてくれない憧れの人』

・なかなか身体になじんでこない…… 私ではダメなのかなぁ。

 

などなど本当に人によって捉え方が違っていて興味深いです。一定のレベルになると『今の楽器では物足りない』『あの作者の楽器が欲しい!』等の理由で買い換えるのですが、買い換えるとまた関係性もかわるようですよ?

 

楽器との関係は奏者の思いいれ等によって様々ですが、皆、楽器をただの「物」としてではなく、それぞれなりに愛着を持って大切にしているのは同じだと思います。

中でもコラムメンバーでもあり、プライベートでも頻繁に付き合いのある小林幸太郎君は自分で楽器に名前をつけるほど。


楽器には元々名前がありますが、基本的に、付いているその名前は製作者の名前です。


愛着のある演奏家は自分で名前をつける人も多いみたいですよ!
ちなみに僕の楽器はまだ名無しです。
勿論愛着はありますが、こうしっくりくる名前が浮かばなくて…ネーミングセンスのいい方、絶賛名前募集中です!

 

 



Q:楽器奏者の道を選んで良かったな、と思う瞬間は?


A:泣きそうになったり、幸せになったり、悲しくなったり、楽しくなったり、と、音楽を聴いて自分の感情が変化するとき、やっぱり音楽家でよかったと思います。せっかくの休日が雨と湿気で鬱々としていてもお気に入りのJAZZを流せば足も軽くなりますし、晴天快晴で子供がきゃっきゃ走り回ってても目を閉じて「月の光」を聴くと頭の中では浜辺で夜空を見上げてますから。

皆さんこんにちは!

 

リレー・コラムも、もう2周目!
同じ「音楽」といえど、色々なシーンでの活動をしている皆さんのコラム。
執筆者9人の一員といえど、私も興味津々で読ませて頂いております(笑)。

 

今回のテーマは歌うことについて。楽器奏者なのに歌?と思われるかと思いますが・・・!?

 

このコラムがアップされる頃には終わっていますが、
今私は、数日後に迫ったライブのことで頭が一杯です。
楽しみ反面、やはりいつも不安や緊張はつきもの。
選曲する曲や構成でライブのイメージや色がガラッと変わってしまう。
ライブは1つの物語。文章を書くように校正の連続です。
それらが決まればあとは一生懸命音楽を伝えること。練習を重ね、しっくりこないと楽曲を自分で歌ってみたり、録音してみたり。
さて、ここから歌うこと!?についてです。

 

学生時代、あるセミナーでドガレイユ先生のレッスンを受けた時のこと。
「歌ってごらん?」と、公開レッスンにも関わらず大勢の聴講者の方の前で歌わされました(笑)。歌うことができないと弾けないよ、という先生からのアドバイス。
その当時歌った曲はプロコフィエフのヴァイオリンコンチェルト2番1楽章のとても難関な部分。私は全く歌えず・・・でも先生はいとも簡単に歌われたのです。しかも音名で!そして音楽的に!衝撃でした。
先生のアドバイスは今も勿論続行しています。気付けば鼻歌を歌っていたり・・・(笑)。
その頃は思ってもいなかった「自分で作曲する」ということにも活きているのかなと今書いていて、ふと思いました。

 

音楽は歌うこと。そのセンスで個々のオリジナリティが伝わってくる。
歌手じゃなくても、楽器奏者だって基本は歌うこと。
そのためにつけるのが技術。
技術がないと自由に思うように歌えないですしね。
学生の頃は技術をつけることが最優先で、朝から晩まで我武者羅に練習する日々でした。今となってはこう思えるようになりましたが、その学生時代があってこそ。
あの日々は正直辛かったけれど(笑)、今となれば感謝な日々だったなって思えます。
私は歌を歌うことも、聴くことも好きです。だからきっとヴァイオリンを弾くことが好きで、「音楽」そのものが好きなのかも!

 

 

 

 

Q:楽器奏者の道を選んで良かったな、と思う瞬間は?

 

A:音楽は場所や老若男女を問わない世界共通なもの。
どこにいても音楽を奏でることができる。
外国、国内だって知らない土地に行っても楽器さえあれば、音楽が始まったり生まれたりする。そんな瞬間を最近多々経験するのでそういう瞬間、音楽をしていて良かったな、ヴァイオリンをしていて良かったなと感じます。
しかも「ありがとう!」、と言葉を交わして終わるのですから・・・。
幸せなことです。

荒 井 桃 子

Momoko Arai(Violin)

レコーディング現場。ボーカルにヴァイオリンパート入れ。歌い寄り添う瞬間がとても好きなんです。

石 塚 彩 子

Ayako Ishizuka(Piano)

皆さま、こんにちは!
9月に入ってから、朝晩はだいぶ過ごしやすくなりましたね。
先月から始まったこのリレーコラム。『音楽 × 私』という名前が示す通り、音楽と共に歩んできた9人のメンバーの人生それぞれに、その人ならではの「物語」があり、私自身もとても興味深く読んでいます。


一巡して二周目がきたとき、さて今回は何を書こうかな?とずっと迷っていました。
そんな折、アッコルドがフェイスブック・ページ上の投稿(8月31日)で、「夏の終わりを感じさせる曲は?」という質問、そして投稿者自身の選ぶ一曲とその理由をシェアしているのを目にしました。その瞬間、これだっ!とピンとくるものがありました(笑)。


というのも、上記の投稿者とほぼ同じ選曲理由で、今からちょうど一年前の残暑厳しい9月半ば頃に、私自身もあるコンサートでラヴェル作曲「亡き王女のためのパヴァーヌ」(もちろんピアノ版)を演奏したことがあったのです! 偶然ですね☆
そこで今回は、質問自体を私なりに少しアレンジして、「それぞれの季節に演奏したい・聴きたい作曲家は?」を連想ゲームのように書いてみたいと思います。


音楽の好みって、おそらく年齢とともに変化していくのでしょうが、現時点ではこんな感じです。

◇◆夏◇◆

 

♪ドビュッシー、ラヴェル


「音楽」が「音の世界」だけに留まらず、絵画的だったり官能的だったり、聴覚以外の五感も刺激される感じで、多くの人が開放的になる暑い季節にピッタリ! 光彩を放つ透明感あふれる響きが、夏の陽ざしと相まって素敵です。
それに加えて、曲のタイトルが「水」にちなんだものが多いことも影響しているのかも…?(海、金色の魚、沈める寺、水の反映、水の戯れ、海原の小舟、などなど)


♪グリーグ


7月下旬、ミューザ川崎にオール・グリーグ・プログラムのコンサートを聴きに行きました。
酷暑の中、涼しげな北欧の音楽でとっても爽やかな気分になれて満足でした☆
もしかしたら、グリーグと言えばノルウェイ、ノルウェイと言えばフィヨルド、と頭の中で暑気払いをしていたのかもしれません(笑)。


◆◇秋◆◇


♪ベートーヴェン、ブラームス


紅葉や収穫の季節でもある秋に対して、何となく「成熟する・熟成する」「実る」というイメージを抱いており、そんな時季にいいなあと思うのはベートーヴェン(中秋)、そしてブラームス(晩秋)。どうやら外が少し肌寒くなってくると、自然と身体が分厚い響きを欲するようになるみたいです♪
ところで、日本語には「秋も深まる」という表現がありますよね。この場合の「深まる」「深い」という言葉は、おそらく紅葉のことを主に指しているのでは?と感じます。
とすると、紅葉から連想される自然は、「海」ではなくて「森林・山」です。
そのような流れから、夏から秋への季節の移り変わりを私自身、きっと無意識のうちに
『夏→海→フランス音楽』そして『秋→森→ドイツ音楽』
という風に捉えていたのでしょう。だからこそ、森の多いドイツという国で生まれた音楽が、秋に最もしっくりくるのかもしれません。


◇◆冬◇◆


♪チャイコフスキー、ラフマニノフ、などロシア音楽全般


これはもう、説明がほとんど必要ないかもしれません(笑)。
凍てつく大地、雪化粧した白樺の木、銀世界の圧倒的な静けさ…
まだ訪れたことのないロシアという国、きっと白夜の頃も素晴らしいのでしょうが、やっぱり真冬に行ってみたいです!


◆◇春◆◇

 

♪シューマン、メンデルスゾーン


シューマンは、最も好きな作曲家の一人です。グッときます。シューマンの音楽ならではのあの飛翔する感覚が、冬眠から覚めた様々な生き物がうごめき出す時季にピッタリくるのは私だけでしょうか…?さらに言えば、春は人の気分を落ち込ませたりハイにさせたり、心がざわつく季節だという話をよく聞きます。それらが、シューマンの音楽に宿っているある種の狂気のようなものと、私の中で二重写しになっているのかもしれません。
そして春分も過ぎ、ぽかぽかと暖かくなってきた頃には、メンデルスゾーンの音楽が春のそよ風のように心地よく吹きぬけるような感じがします。もしかしたら、数年前にたまたま4月にメンコンの伴奏を数回やったことも関係しているのでしょうか…?


◇◆梅雨入り前の初夏◇◆


♪ハイドン、モーツァルト


日が延び始め、新緑がまぶしいこの季節。お散歩しながらちょっと汗ばむくらいの、そんなときにはハイドンやモーツァルトの曲(特に長調のもの)が楽しい気分にさせてくれます!オーストリアの作曲家たち、ハイドンやモーツァルトの音楽は、同じドイツ語圏でもベートーヴェンやブラームスの音楽よりも足取りが軽やかで優雅な印象があります☆
そして曲のところどころに程良く散りばめられたユーモアが、からっとしたお天気の日に爽やかなアクセントとなりそうですね。

~以上、主観に任せて季節ごとにこの作曲家がいい!というのを書いてみました♪ここまで読んでくださった方々、お付き合いありがとうございます!
皆さまは今、秋らしい気配が漂ってくる中、どんな作曲家の曲を弾きたい・聴きたいですか?


さて、日にちは少し迫ってきておりますが、今度の秋分の日に、ピアノ&ヴァイオリン&チェロの三人で、秋にふさわしい(かな?)コンサートを都内でやります!
 

 

~♪ 赤坂ふれあいコンサート ♪~

【日時】2013年9月23日(月・祝) 13 :30開場、14 :00開演、15 :30終演予定
【会場】赤坂区民センター3階・区民ホール(定員400名)
【チケット】500円、全席自由
チケットは赤坂区民センターの窓口で販売:前売り券200枚、当日券200枚
【主催・お問い合わせ】赤坂区民センター ☎:03 (5413) 2711
【出演】サントリーホール室内楽アカデミー ピアノ三重奏
ピアノ:石塚彩子、ヴァイオリン:小形響、チェロ:中実穂
【曲目】
ベートーヴェン:ピアノ三重奏曲「街の歌」
モーツァルト:トルコ行進曲
クライスラー:中国の太鼓
ヘンデル/ハルヴォルセン:パッサカリア ほか

http://www.kissport.or.jp/cgi-bin/p_evinfo.pl?eid=KOU00052
※チラシの方には記載されておりませんが、当日は演奏者によるトークもあり、そして秋にちなんだ曲(当日のお楽しみ!)も弾く予定です。出演者一同、皆様のご来場を心よりお待ち申し上げております♪
 

 

 


Q:楽器奏者でよかったと思う瞬間は?


A:本番後の打ち上げで飲む、冷たいビールの最初の一口☆
無事に演奏を終えてからの「お疲れ様~!乾杯~!」「グイっ!」には、格別のうまさがあります♪♪
…って音楽とは直接は関係のないことで、すみませぬ(汗)。

小 野 木 遼

Ryou Onoki(Cello)

早いもので、もうこのコラムも2周目となりました。
私事ですが、現在ドイツのミュンヘンに滞在しております。

 

コンクールを受け、とても素晴らしい経験がたくさん出来たのですが、コンクールのレポートは「ミュンヘン便り」を読んでいただくとして、僕はミュンヘンの食について書かせていただこうと思います。

 

ビール、ソーセージ


これは僕が出発前、ドイツの食について知っていた「全て」と言っても過言ではありません。
今回もこれらはとても良いエネルギー源になってくれました(笑)。


ドイツの中でもミュンヘンと言えば「オクトーバーフェスト」が有名ですね。
9月に訪れたので、残念ながら「本番」は参加出来ませんでしたが、「ゲネプロ」くらいには参加出来たのではないかと勝手に思っております。


ビールは種類がとても豊富で、値段はとても安く(場合によっては水よりも安い)、みんな昼から飲んでいました。
そんなこんなで、僕もドイツ人に負けじと色々な種類のビールを飲み比べてみました。特にオススメなのは写真のビール(写真1参照)。
小麦の味が美味い。結構重く、お腹にたまります。大体この瓶で500ml。訪れた際は是非!

 

また、ソーセージ部門では、ミュンヘンの名物Weißwurst(白ソーセージ)。
ドイツ入りした直後からずっと食べたかったのですが、結局帰国ギリギリに(つい先ほど)食べる事が出来ました。
写真(写真2)のように、皮剥いてから食べます。フワフワしていてとても美味です。
なお、このソーセージは朝限定らしく、友人曰く夜に出している店はモグリだそうです。

 

シュニッツェル

 

豚肉が大好物なので、これも是非食べたかったものの1つでした。
感想はというと、味はなかなか美味しかったのですが、何せ量が半端じゃない。草鞋みたい。(写真3)
最初は「孤独のグルメ」のように「うむ。美味い。」などと気取って食べていたのですが、最後は余裕も無くなり汗をかきながら必死に完食。いくら好物でもこれだけ食べればしばらくは満足…… 因みに、ソースはベリーソースでした。

 

ミュンヘンでの日本食

 

ミュンヘンは日本食が人気で、街のいたるところに日本食レストランがあります。
今回はミュンヘン在住の友人にオススメの日本食レストランにも連れていってもらいました。
「おはよう」(写真4)
なぜこの言葉を店名にチョイスしたのかはわかりませんが、枝豆、焼き鳥、鯖の塩焼きなど純和風な食事を楽しめます。どれも日本の味で美味!

 

また、番外編として、市場(写真5、6)で魚を買って友人と料理をしたりもしました。メカジキはソテーにしましたが、Seeteufelという北海道で獲れるカジカによく似た魚で味噌汁を作ったりもしました。
これが会心の出来だったのですが、写真を取り損ねてしましいました……

と、何しにミュンヘンまで来たのかわからない内容になってしまいましたが、次回はもう少し音楽的な事を書きたいと思います!

 

共通質問は帰国後に。

こんにちは♪  小林幸太郎です。

9月に入り大分過ごしやすくなってきましたね♪
最近は外に散歩に出かけるようになりました。

 

さて二週目ということで書かせて頂こうと思うのですが、前回の僕の記事を読んでくださった方ならお分かり頂けるかもしれませんが、僕の特徴でもある「クラシックの人なのにデジタルに強い」といったところから、今回は、

 

「現代の進歩する技術と音楽」

 

について書いてみようと思います。
タイトルだけ見ると凄く難しいことを書くイメージですが、僕自身そんなに頭の良いタイプでは無いのでご安心ください(笑)。

 

時代の流れとともに技術は急速に発達していますね。とくにデジタル分野で。
楽器を演奏する事そのものとは直接関係はしないせいか、割と身の回りに人達は携帯の新機種が出た時くらいしか関心を示していない気がします。

しかし折角こんな素晴らしい時代に生きているのだから、もっと音楽の世界でも活用しない手は無い!と僕は日々思っています。

 

なので今回は僕のオススメな活用法をいくつか紹介できればと思います。

 

楽譜を電子書籍化

 

近年スマートフォンやタブレットなど大画面で見やすい端末の普及、ネットワークによる高速な情報伝達等により書籍が電子化されていますね。
まさに「アッコルド」もその一つだと思うのですが、これを楽譜に活用すると非常に便利。
アレンジャーをやっている事もあり、常に大量の譜面とパート譜を所持していないといけないという事もあったのですが、僕は「ipad mini」にほぼ全ての譜面を電子書籍化して入れています。
全部紙で持ち歩いていた場合は恐ろしい重さになるはずなのですが、ipadなら何曲持ち歩いても数百グラム。
必要な物だけ印刷する事によって普段通りに演奏することももちろん可能です。
(直接端末を譜面台に置いて演奏される方も最近はいらっしゃいます)
そして、室内楽編成など共演者に楽譜を渡さなくてはいけない時はそこからメールにて送信可能です。
郵送では最短でも1日かかりますから、連絡を受けて即届くところが良いです。(ただし著作権等には十分に注意しましょう!)
あと、たまぁーにあるのですが、本番当日「誰々が楽譜を忘れた!」なんていう緊急事態にも対応することが出来たりします^^;

 

自宅で簡単レコーディング

 

一昔前までは「レコーディング」というものは凄く大がかりな機材や環境が必要とされていましたが、ここ最近のPCの爆発的な性能の進化によりそれが自宅でも簡単に出来るようになりました。
パソコン以外には「オーディオインターフェイス」(簡単に言うとPCとマイクを繋ぐ機械)と「マイク」が必要ですが安い物では数千円~始めることができます。
スマートフォンやボイスレコーダーでも大変良く録音出来ますが、折角ならもっともっと高音質で自分の音を取ってみるのはいかがでしょうか?
ここらへんも「物好き」のため、自分は少し拘ってみました^^;
写真はビデオ審査の収録を依頼された時のマイセットです。

 

ホールだけが会場じゃない


端末の性能と共にこちらも進化をつづけている「インターネット」
その中でも「ストリーミング配信」に普段からお世話になっています。
簡単にいえば「youtube」や「ニコニコ動画」「Ustream」などの動画サイトです。
近年ではベルリンフィルなどがコンサートのライブ映像を配信したりしていますね。
これも技術の進歩と共に個人でも出来るようになってきました。
リアルタイムでのコンサート、ライブ配信により距離やスケジュールの都合により会場に足を運んで頂けなかった方にも自分の本番の様子をお届けしたり、より広い世界へ音楽、情報を発信する事が出来ます。
動画はチェロカルテットのライブ映像、次回のライブ用の宣材としても使っています。(
http://www.nicovideo.jp/watch/sm17190416

 

などなど・・・他にも大小いろいろとありますが僕が普段活用しているのはこの辺です。


「音楽」そのものの話題とは少しズレた内容になってしまいましたが「今の時代を生きる音楽家」の一つのスタイルとして見て頂けたら幸いです。
おそらく数年前ではこのような考え方、行動をする人は少なかったと思います。
そして数年後にはもっともっと新しい発展があるかもしれません。

これからも日々進化していくであろう技術の発展と共に音楽の世界もまたいろいろな方面で発展していければと思います。

 

 

 

 

Q:楽器奏者でよかったと思う瞬間は?


A:自分を表現してくれる最高のパートナーがいてくれること。普段人見知りが激しくあまり人と話せないのですが、楽器を弾いている時だけは好きな事を表せる気がします。
あと、楽器が無いと急に何もできなくなります(汗)。

小 林 幸 太 郎

Kotaro Kobayashi(Cello,Arrange)

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© 2014 by アッコルド出版

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