今日のグルーヴ〈458〉
若い頃は、訃報を聞くと、遠い世代であったりするので、さほど衝撃はなかったが、それが父母の世代になると、そろそろ覚悟しないといけないかな、と思い、今や、自分の先輩くらいの世代になってくると、さすがに衝撃が大きくなる。
学校の卒業生の名簿等を見て、早世の同窓生がいたことに衝撃を受けたこともあり、早死にしたりするより、順番通りであるから、それでいいのかもしれないが、そろそろ近くなってくると、人生というのはやはり短いと実感する。
学生の頃、あと桜を見ることができても、せいぜい50回くらいなのではないか、と思ったり、80歳生きたとしても、一年がたった80回しかない、と思えば、人生はやはり短い。
私の世代は、生まれたときの平均余命が60歳そこそこだったらしい。ただ、60歳まで生き延びれば、平均余命が70歳半ばくらいになるらしい。
毎年、言われる平均寿命というのは、その年、生まれた人の平均余命のことである。だから、日本人の平均寿命がどんどん延びたといっても、それは我々の世代には関係ない。
寿命100歳時代を迎えるらしいが、それはもっと若い人たちのことである。
さて、たった一度しかない人生であるから、何か残しておきたい。あるいは、得がたい体験をしたいと誰しも思うだろう。
例えば、子孫を残す。人間としては最も普遍的な願望であろう。あるいは様々な出会いを体験したい。これも誰しもが思うところであろう。
さて、何かを残す、というのはありだが、自分以外にアクセスできないCloudにあるデータはどうなるのであろうか。何もしなければ、いずれ消滅するのかもしれないが、消去したいものもあれば、埋もれてしまうのは残念過ぎるというものもあるだろう。
ゆえに、Cloudは便利で、究極の自分の空間であるとは思うが、常日頃から気をつけていないと、この世にさらに一つ未練を残すことになる。
まだ、自分と同世代の訃報はまだ聞かないが、聞き出すと、そろそろそういう時期なのかなと思うだろう。