今日のグルーヴ〈444〉
マラソンで金メダルを獲得した高橋尚子さんが金メダルの走り方のコツを話されていた。
踵から着くのではなく、足の裏絶対で着く。
頭の重みを利用して少し俯き加減にしただけで、足は勝手に出ていく。その推進力を利用すれば、ある程度まで疲れずに走る事ができる。
足で走るというより、肘の重みで振り子のように腕を振ると足はついてくる。
疲れてきたら、これらのポイントをチェックしながら走る。だから42,195キロを走りきることができるとのこと。
なるほど、ただ走っているだけではないのである、当たり前ではあるが。選手によって他にもポイントがあるのかもしれないが、このような工夫があってこその金メダルなのである。
聞いてみれば、簡単そうであるが、元々走ることが苦手な私にとっては、絶対に思いつかないことだらけである。
そのほかにも、ポジション取り、スパートのタイミング、走っているときの心理状態など、様々な理念や工夫があることを知った。
どの世界でも、絶対に工夫がある、ということを改めて知る思いだ。ただ漫然とやっているわけではないのである。練習量だけではないのだろう。
ともすると練習量の方に気持ちが行ってしまいがちである。ところが目標とした練習量にどうしても達しない場合、そこで自己嫌悪に陥るだろう。あるいは、いくら練習しても上達しなければ、才能を疑い出すだろう。
これらはいずれも的外れな思い方であることは、高橋尚子さんの話を聞いて確信した。