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今日のグルーヴ〈428〉

インターネットTVの勢いが加速している。人々は、奥歯にものが挟まったような既存のメディアのもの言いには、そろそろうんざりしてきているのではないか。


地上波には様々な制約があり、言いたいことも言えない場合が多々あるのは、周知の事実である。


しかし、その中でも、TOKYOMXテレビのような、本音を上手く引き出すような健闘している地上波もある。


かつて商業雑誌で制約があり、制作予算もわずかしかない状況で雑誌を作った経験から言えば、様々な制約の中で、いかに良いものを作っていくのか、という試みも大切に違いない。


なぜなら、そのように追い込まれた状況からなんとかひねり出す、という行為に思ってもみなかった効果があったりしたからだ。


例えば、雑誌の各号で、特集記事を作る場合、取材、原稿、写真、動画、資料作成…と材料をそろえて行くのであるが、そろえればそろえるほど費用がかかる。


そこで、私は、インタヴューのみで、記事を構成していくことを考えたのである。インタヴュー記事に、読者にとって興味深く、勉強になり、知的好奇心を満たすものを盛り込もうとしたのである。


勿論、インタヴューで、そういったものを引き出すべく、質問を吟味しなくてはならないのであるが、手前味噌ながら、私自身興味があり、好奇心のあるテーマであれば、まったく躊躇することなく、話を聞くことができ、また引き出すこともできた。


勿論、予算が潤沢であれば、さらに良いものを作ることができるかもしれない。しかし、意外とそのような状況で人間は緩みというものが出やすい。様々な制限の中でこそ、生み出させるものがある、とも思えるので、地上波の様々な制約が一概に良くないとも思えない。


実際、地上波が、どこのテレビ局も、苦肉の策なのか、報道番組と雛壇番組が増え、さらに両方の折衷番組ばかりになっている。


つまり、芸人という免罪符により、芸人によるぎりぎりの言動を笑いのオブラートに包み込んで発言し、頭をはたくという自己罰によってお茶を濁す、という手法によって、苦し紛れでもなんとか、本音表現をしているのが現状ではあるが、そうでもしないと、何も言えない状況になってしまうだろう。


と書きつつも、やはり、これからはインターネットTVやインターネットラジオが、人々の心を掴んでいくように思える。





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