今日のグルーヴ〈407〉
健康診断には、かならず、基準値というものがついてまわる。
例えば、血圧で言えば、上は~から~、下は~から~、が正常血圧である、といったものである。
しかし、この基準値がどれほどの説得力を持つものかは、考えなければいけないところである、ということは、近年盛んに言われている。
実際、アメリカの基準値と日本のそれとでは違いがあり、アメリカの基準値を日本に当てはめようとすると、日本の医学界の各方面から、大きな批判をあびるはめになったという過去の例がある。
つまり、基準値が変更されれば、今まで病気と言われて薬を飲み続けなければならなかった人が、数字だけを見れば、健康である、ということなのである。
あるいは、その逆、つまり、今まで健康と思われていた人が、ある日を境に、薬を飲み続けなければいけなくなることもあり得るのである。
しかし、健康診断の数値から健康か不健康かを判断するのは、個人差があるから大変困難なことなのではないか、と思えてならない。
我々は、医学に関しては素人であるから、医者に言われることを信じるほかない。しかし、医者によって判断が異なることは容易に想像できるから、我々は、何を持って判断をすべきなのか。
そもそも、健康というのは何をもって言うのか。いずれ必ず例外なく死にゆく人間が、健康と言えるのだろうか。
これから私は、健康診断で要再検と言われても、ビビらないだろう。
そう言えば、肥満度を表わすBMIの値の基準値もどうなのか。実は、多少小太りの方が、長生きするというデータがあるという話を聞いたことがある。
だとしたら、私自身、太っていることを自慢したいくらいだ。
するとかみさん曰く
「小太りの基準値を超えている」