今日のグルーヴ〈393〉
音楽の世界では、テクニック的に超一流の演奏家が必ず成功するとは限らない。
テクニックだけでなく、そこに人間性とか音楽性が求められるのであろう。
それはあらゆる世界で共通するところであると思うが、混迷を極めている政界でも言えるのではないか。
また、本来であれば、表舞台に立つべき人が、表に立つ前に、踏み台になって終わってしまうことも多々あるがそれは必要なことなのではないか。
コンピュータの世界では、パソコンの普及によってはじめてコンピュータが、広く人々に普及し、多くの人の草の根的な活動によって、その可能性や魅力や将来性が、爆発的に拡大された。
そのような本来の民主主義的な力が政界にあるだろうか。民主主義といっても、政界は一部の人の既得権のような状態になっている。世襲議員ばかりではないか。世襲議員がいけないとは限らないが、世襲議員だらけということは、それだけ新たに政治家になることの困難さを物語っているのである。
しかし国民は、一番大事な政治の世界に無関心であってはならないし、自ら政治信条を訴えるべきなのではないか。
そのツールが、ネット上にたくさんある。ブログだけでなく、動画で誰でも発信できるようになっている。勿論、淘汰されていくだろうが、その中から本物の政治家が誕生する可能性を秘めている。
歴史に残る作曲家も演奏家も、その背景には莫大な数の踏み台になっている人がいる。それだけのヒエラルキーがあってこその本物の作曲家、演奏家なのである。
政治の世界もそうでなくてはならないのではないか。