今日のグルーヴ〈390〉
江戸時代、鎖国政策によって、日本は世界から遅れをとったと言われているが、もし遅れというものあったとしたなら、ほぼ遅れを取り戻した今、再び“一種の鎖国政策”を行なった方がいいのではないかと思う今日この頃である。
鎖国と言っても、江戸時代も、完全に鎖国していたわけではなく、いくつかの国との交易は行なわれていた。つまり、日本を脅かそうとした国とは国交を断絶したわけで、世界から完全に孤立していたわけではない。
それでいいのではないか。日本を貶めようとする国と、無理矢理国交を継続しなくてもいいのではないか。喧嘩もしない。当たらず障らず。
近所付き合いでもおなじではないか。昔は、向こう三軒両隣、と言われたものだが、隣家に、たくさん料理やお菓子を作ったからといって、差し上げても、逆に迷惑がられるのがオチである。付き合い方が変化したのである。お互いに煩わしいのであれば、当たらず障らずのお付き合いでいいのではないか。
世界中のすべての国々と仲良く平和に、というのが理想かもしれないが、21世紀の前半において、人類はまだ、その段階に至っていないようである。心を偽って仲良くするのも、喧嘩するのも、どちらも煩わしい。ただ、日本を不当に悪く言う国と付き合うことはない。
ところで、街を歩いていても電車に乗っていても、ホテルの朝食でも、日本人は静かである。日本語が聞こえてこなく、近隣国の言葉しか聞こえてこない。これは異常なことなのではないか。