今日のグルーヴ〈369〉
どのスポーツも時々、多少なりともルール改正を行なっているが、ルール改正の結果、つまらなくなるものもある。
例えば、バレーボールでは、かなり頻繁にルール改正を行なっている。非常に大きなルール改正に、サイドアウト制からラリーポイント制へ、というものがあるが、この結果、恐ろしくつまらなくなった。
時間を短縮する目的らしいが、バレーボールの最も魅力的な部分、それは粘り腰であると思うが、それが無くなってしまい、淡泊な試合ばかりのように思えてならない。
かつて日本が滅茶苦茶強かった時代、1980年くらいまでは、日本封じのためルール改正が多々あり、見事、日本を封じたのであるが、まるで戦前の日本への海軍軍縮である。
WBCで日本が二連覇をしたためか、盛んにビデオ判定を持ち出してきたりして、日本チームへの風当たりの強い判定が多くなっている。
野球の場合、ビデオ判定は、よほどのことが無い限り、例えば、審判が明確な誤審をしたような時に、審判に差し違えの証拠を見てもらうようなとき以外、利用すべきでない、と思う。
タイミング的にはセーフ、あるいはアウトというのがあっていいと思う。
そもそも、球場に来ているファンにとっては、遠すぎて、明らかな誤審以外、ビデオ判定に持ち込まれるような微妙な判定は分からない。
判定を完璧に正確にしたいのであるならば、審判は、センサーのようなものにすべきなのではないか。例えば、ストライク、ボールの判定ほど、人間臭いものはない。ゆえに、絶対に正確にしたいのであれば、審判はAI化すべきなのではないか。
しかし、おそらく、そんなことをすれば、つまらなくなるだろうし、そもそも、野球が成り立つのだろうか、とさえ思えてくる。
ところで、法律も、あるいは理性も、時代によって変化して、善が悪になったり、悪が善になったりする。
いったい、何をバックボーンにすべきなのか、という話であるが、稿を改めたい。