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今日のグルーヴ〈348〉

誰もが、男も女も、等しく歳をとり、容姿も衰えていくのであるが、輝くばかりの若い頃と比べることは残酷である。


若さは、それだけで何にも代え難い宝である、と母は言っていたが、著名な人、特に俳優やアナウンサーといった頻繁に我々が見る機会の多い人達の若い頃のフィルムや写真を観たりすると、母の言ったことは宜なるかな、といった思いだ。


残念ながら大多数の人は、歳をとるにつれて、容姿の魅力が失われていく。

本当は、歳をとったらとったなりの美があるはずである。

肉体の衰えイコール容姿の衰えとは限らない、と思いたいが、しかし、現実はそうではない。


私は団塊の世代の下の世代なのであるが、私が子供の頃に見た団塊の世代の方々の青春時代のまさに輝くばかりの希望に満ちたあの目、あるいは自信満々のニヒリズムを湛えたあの目はどこに行ってしまったのか。


いったい何がそうさせたのか。


希少ではあるが、歳をとっても魅力的な人、魅力が増した人もいる。

むしろ歳をとった方が魅力的なのではないか、と思う人もいる。


そういう人はたいてい、見かけだけかもしれないが(見かけだけでもたいしたものである)、孤高であり、哲学があり、周りに惑わされない人であり、死をむやみに恐れない人である。


結局は、精神的なもの、心次第なのではないか。

それともう一つ、グルーヴ、グルーヴである。


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