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今日のグルーヴ〈311〉

AI(人工知能)は、あらゆる分野で使われ始めている。政治、経済、司法、教育、文化、芸術、医療、機械…つまり、すべての世界で登場しようとしているのである。


会社の経営もAIに判断を仰ぐ。実際、タクシー業界では、AIによって効率的な営業を開始している。


すでにコンビニなどでは、需要と供給を分析して効率的な販売を展開しているが、今後さらに精度を増していくのであろう。


また司法が下す量刑もAIに判断させ始めている国もある。


AIは、大量のデータを蓄積することによって、能力が成長するらしい。AIを開発した開発者自ら、何故、AIが成長していくのか分からない、と言っている。もう、そういう時代なのである。


ゆくゆくは、政治判断もAIに任せる時代が来るのではないか。そうすれば、極端に言えば、議員も必要最小限に減り。公務員も大幅に縮小するのでは無いか。


あくまでも、AIが下す判断は、参考であって、最終的に判断を下すのは、人間である、とは言われている。それに、AIに任せて、もしその判断が間違っていたらいったい誰が責任をとるのか、という懸念もある。


しかし、疲れやすい宿命を持つ人間は、優秀で疲れのないAIに、だんだんすべてを任せていくのではないだろうか。それに人間が下す判断より、AIが下す判断の方が、よっぽどまとものような気がしないでもない。あとは倫理の問題かもしれない。


人間の思考がAIに持って行かれるのは恐ろしい気がするが、そもそも、今まで人間がやっていた多くの仕事が奪われるのである。


ただ、歴史を繙けば、産業革命によって、多くの仕事が奪われた反面、新しい仕事が誕生した。


現代では、コンピュータの出現によって、印刷業界は多くの仕事が奪われたが、ネットを使った仕事が誕生した。


ゆえに、AIをいかに活用するか、そのノウハウを会得した者が生き残っていくような気がする。


しかし、やはり、なんでもかんでもAIがやってくれる時代が来れば、人間はだんだんと堕落していくのではないだろうか。


それとも、かつてギリシャの哲学者らが、本来人間は、食べるために仕事をするのではなく、遊んだり、研究したり、哲学したりするために生きるべきである、と提言したが、その時代がようやく来るのであろうか。







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