今日のグルーヴ〈285〉
大正デモクラシーの時代というのは、ほぼ明治末期から治安維持法が制定されるあたりまでらしい。
大正時代というのは、私の想像以上に、世の中のあらゆる社会で、自由主義や民主主義が語られ、文化においても爛熟した時代だったようだ。
大正デモクラシーの遺産が戦後の民主主義の発展に貢献したという。
大正デモクラシーよりもかなり期間は長いが、戦後、現在に至るまでが、日本の民主主義、文化が最も爛熟した時代だとすれば、今後また歴史が繰り返されるような気がしてならない。
歴史を繙けば、常に、“揺り戻し”がある。世の中が爛熟期になると守成期が来る。
日本は、一見とりあえず平和な状態だが、よくよく世界を見れば、いや見なくても極めて危険な時代に入っている。何故、こんなに日本人は暢気なのだろう。
何が起きても、とりあえず落ち着いている。大震災が起ころうと見かけは落ち着いている。
戦争が起きたら、冷静でいられるのだろうか。先の大戦を見るに、最初は紛争、事変といったところから始まる。そして、いつの間にか、にっちもさっちもいかなくなる状況におかれる。
しかし、戦争を回避する方法は案外身近なところにあるような気がしてならない。
すなわち世界の平和は家庭の平和から、家庭の平和は個人の平和から。