今日のグルーヴ〈282〉
イギリスの男性がもてるために必要な要素の一つにユーモアが言えること、というのがある。私の最も不得意とするところである。
イギリスに限らず、どこの国でも、ユーモアを言って好かれることはあっても嫌われることはないだろう。ただし、すべってしまってはその限りではない。
ここが難しいところで、同じ事を言っても、言う人によって、すべったり呆れられたりするから、世の中は複雑である。
この場合、ユーモアの内容やクオリティが問題なのではなく、発言した人の人格が問題なのである。あるいは人徳があるかないかが問題なのである。
人気のある芸人さんは、おそらく大多数の人から好かれるほどの人徳を持っている人なのだろうと思う。
一方で、同じ事をしても、受け取る人によっても受け取り方が変わってくるから、人生はさらに複雑である。
その点、我が子達は嬉しい。私がビールを間違って冷凍庫に入れてしまい、栓を抜いたら、そこら中、泡だらけにしてしまったときも、かみさんは激怒し、子供達は爆笑したのである。同じ事をしても、これだけ反応が真逆なのである。
いずれにしても、人気のある芸人さんは、間(ま)が素晴らしい。この絶妙なタイミングは何によってもたらされるのであろうか。
計算によってできるものなのだろうか。基本は、やはり、人間性なのではないか、と思う次第であるが、もしテクニックとして捉えるのであれば、グルーヴが必須のものであるだろう。
グルーヴがあるかないかも人間性なのかもしれないが、テクニックと考えて磨けば、人間性をカバーすることができるかもしれない。