今日のグルーヴ〈281〉
演奏家は健康寿命が比較的長いように思える。つまり、平均寿命と健康寿命との差があまりないということだ。
一般的に平均寿命と健康寿命とでは10年くらいの差があるらしい。その差の10年間くらいは介護が必要という期間らしい。だがこの差がなければないほど、人間としては幸せなのではないか。
しかし一般的に、周りを見ていると、演奏家よりもっと差があるような印象だ。介護が必要となるケースが多い。しかし介護はいろいろな問題をはらんでいる。共倒れになりかねない。ネットを見ても、そのような問題が山のように寄せられている。
健康であれば長生きしたいと思うが、もし、そうでなかったら自分の人生の終末期というのは悲惨でしかない。これからの医学は平均寿命と健康寿命との差を縮めることにももっと力を入れてほしいが、そもそも人生の後半に入った頃、あるいは仕事を引退した頃から、男は自ら、どのように生きるべきかを考えなくてはいけないのではないか。尤も哲学的には、この問題は意味をなさないらしいが。
つい見て見ぬふりをしてしまいがちだが、もし、健康で長生きしたいのであれば隠居してはいけないのではないか。さらに拍車をかけて活動をすべきなのではないか。それでパタッと逝くのであれば私の場合は本望というものだろう。
つまり言いたいことは、薬など必要ない。グルーヴこそが健康寿命を延ばしてくれるに違いない、ということである。