今日のグルーヴ〈279〉

街を歩くと必ず、シニア世代の男(およそ60歳前後以降とする)とすれ違う。シニア世代の男は、冴えない、臭い、非常識、ということで他の世代の男女から嫌われる傾向がある。しかし、シニア世代の男として言いたい。シニア世代の男を最も嫌っているのはシニア世代の男である。


何故、皆決まったように帽子をかぶり、リュックを背負い、運動靴(スニーカーではない)を履き、いったいどこへ向かって歩いているのか分からない歩き方をするのだろう。それぞれに生きてきた背景というものがあるに違いないが、何故彼らには顔に表情がないのだろう。尤も、向こうも私を見てそう思っているに違いないが。


尊敬されるシニア世代の方は共通して、ぶれない理念をもっていて、情熱をもって何かしらの活動をしている。


現役を退いてから、趣味を求めても遅い。そもそも興味のないものに手を出してもすぐに嫌になるだろう。


だから、若い世代に言いたい。若いうちから、もっと言えば、子供の頃から、それが仕事であっても趣味であっても、生涯の友になるような、生きがいになるようなものを見つけるべきであると。


若い頃、いつまで好き勝手なことをやっているのか、と周りから言われたものである。好き勝手なことというのは、私の場合、Trumpetであり、オーケストラである。


しかし私はやれるだけやろうと決めていた。Trumpetはいまだに吹き続けて、上達している。手前味噌ではあるが、勘違いではない(はずである)。


仕事に支障が出るほど趣味に打ち込んで、何が悪い、と開き直るくらいでないといけない。どうせ仕事を精一杯頑張ってもたいしたことはできないし、現役を退いたら空しさだけが残るだけである。たいした仕事をする人は、ご本人にとっては真に好きなことをやっているだけで、そこに義務感を帯びた“仕事”という意識はないに違いない。


今になって思うのは、人に言われて止めなくて良かったということだ。尤も人に言われて止めるようなものは本物の生きがいではないだろう。

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