今日のグルーヴ〈267〉
メソードは尊重するべきである。しかし演奏中は忘れるべきである。
どのようなメソードでも淘汰されて残ったものは、楽器の技術を高めるうえで尊重するべきである。
しかし、我々はそもそも自分の思う演奏をするのが目的である。メソードにしばられるのが目的ではない。
しかし、ともするとメソードから少しでも外れることに罪悪感を持ってしまったがために、メソードから外れる演奏にまで罪悪感を持つ人が特にアマチュアの方に多いように思えてならない。
メソード至上主義がために、リズムや音程が、そして肝心の表現が犠牲になっては本末転倒である。
メソードは、自分が思う表現を実現するための手助けの存在として大切である。しかし、メソードが目的なわけでもなければ、万能なわけでもない。