今日のグルーヴ〈263〉

小学校や中学校の先生というのは、世の中の仕事の中で最も過酷で困難なものの一つだと思えてならない。ゆえに小学校や中学校の教諭に、つい昨日まで学生だった人が就任することにいつも違和感を感じる。


いくら教育の情熱に燃えていても、社会経験を積んでいない人、昨日まで学生気分だった人に、いきなり先生という仕事が務まるのだろうか。


社会の縮図と言われる教室。その中で、環境や境遇や学力や性格が千差万別の子供達が共存しなければならないのである。


あのような、つまり教室という狭い空間に押し込まれて、トラブルがない方が不思議なくらいで、実際にトラブルはある。最たるものは学級崩壊といじめである。


いじめはあってはならない。私は子供のいじめの被害に対しては、断固対抗した。


それを直接的に防ぐことができるのは先生だけなのである。それくらい先生は大変で過酷で困難であると思う。毎年、何千人という先生方が、疲れて休職している状況がそれを物語っている。


このような困難に対応するためにも、医療の世界と同じように、先生にもインターン制度のようなものが必要なのではないか、と思う。


実際に教員としての仕事をする前に、何らかの方法で社会を体験する必要があるのではないだろうか。


人命を預かる医療の世界にあるインターン制度である。

人生を預かる教育の世界にもインターン制度のようなものあってもいいのではないか。


あるいはすでに社会人として経験を積んだ人を積極的に教諭として迎える制度が必要なのではないか。年齢制限など意味がないと思う。


私が中学生の頃、会社員を勤めていた後、教諭になった先生がいた。彼の教えは、一つ一つ説得力のあるものだった。何故なら、経験に裏付けされているということが、子供心にも分かるからだった。


私が高校生の頃、どういう経緯かは分からなかったが、校長まで務めて定年を迎えた先生が、臨時教員として再び、高校生の前で教壇に立つ、ということがあった。


その先生は、とても温厚な方だったが、高校生にも、先生の背中から滲み出てくる人生というもの感じられて、先生の一言一言に興味をもったものだ。


教育に本気で力を入れるのであれば、社会人を教諭として積極的に採用するべきだ。人材は、団塊の世代に巨万といる。


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