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今日のグルーヴ〈253〉

時々、ネタ探しに昔の文章を漁ることがあるが、当時のことが思い出されて懐かしく思うことがある。


昔、自分の文章を書く場は、紙媒体では編集後記、ネット関係ではブログがあった。そう言えば携帯ブログというのもあった。しかしネットの世界もいろいろ淘汰が激しい。いつの間にか絞られていた。


手前味噌で恐縮だが、編集後記は今読んでも結構推敲していたことが分かる。実を言うと、編集後記には雑誌の中で一番力を入れていたかもしれない。


起承転結、TPO、ユーモア、おち、そして今思えばグルーヴ感、これだけ留意すれば、文章は自然とできあがる。テーマなどは、探さなくてもそこら中に転がっているように思える。


人気のある芸人らのトークを聴いていても、テーマというより、間(ま)やグルーヴ感でユーモアを表現している。彼らの間やグルーヴ感は、さすがである。教養とか語彙といったものより、むしろ言葉のチョイスであり、琴線に触れる間やグルーヴ感こそ命であろう。


人間は、教養や博学といったものにはあまり心を動かされないように思えるし、計算された話にも動かされない。ピュアな心から、無念無想から滲み出てくるグルーヴ感に共感をおぼえ、心を動かされるに違いない。


それは、芸人に限らず、誰にとっても大切で必要なものであると思う。


卓越した演奏家、営業マンはすべからくこのような技術を身につけているし、そもそも演奏行為、営業行為を楽しんでいる、少なくとも楽しもうとしている。


今日もグルーヴィーな一日を!

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