今日のグルーヴ〈245〉

ひとりの人間の中には、進化している部分と退化している部分とが同居している。


私の場合、例えば体力に関しては、明らかに衰えているだろう。しかし、風邪をひくことが極端に少なくなった。この歳になると、インフルエンザにもかからない。ほとんどのインフルエンザに対して免疫ができたからではないだろうか。


トランペットは、勘違いで無く、明らかに上達した。うそでもはったりでも無い。これに関しては自分をごまかせない。しかし、かつてオケを3つ、さらにトラでいくつか掛け持ちして顰蹙をかったのに、今は披露する場がほとんど無い。


文章に関しては、コンピュータのおかげで、書きやすくなった。しかし、手書きの字は下手になり、ひらがなの「わ」や「ね」「れ」が極端に書けなくなった。


九九に関しては、忘れることなどあり得ない、と思っていたが、時々、不安になる自分に不安を覚える。


記憶力は衰える、記憶するには刷り込み作業が必要になる、とよく言われるが、結局は興味の無いものに関して、記憶しようと思わないだけではないだろうか。歳をとっても興味を抱いたものに関しては、覚えようと思わなくて覚えている。


進化している部分と退化している部分とが最も極端に交互に表われるのは、人間の心の中であろう。子供の頃、大人は皆、心も大人なのだと思っていた。寡黙な人は、それだけで大人に見えた。口を開いても碌な事が無いくらいなら、寡黙な方が得かもしれない。しかし、自分が歳をとってみた結果、ガンジーのようにはなれないことが分かっただけだ。


しかも、いろいろな事を知れば知るほど、知らないことが増えていくだけである。これをソクラテスは、無知の知、と言って慰めてくれたが、むしろ、無知の無知でいた方が幸せかもしれない。


そういうわけで、ふだんは、良く言えば無念無想、悪く言えばぼーっとさせている方が、精神衛生上良さそうである。常に何かを考えていたり、感情にとらわれたりしていると、肝心なときに、アイディアが浮かばなさそうである。


実は、いつも何が書きたいのか分からないで書き始めている。書いているうちに、いろいろな事が思い出され、絡み合ってくる。そして、文章を良く言えば、推敲、悪く言えばこねくり回して、自分が書きたかったことを見つけ、さらにはなんらかのオチを見つけてまとめるのであるが、今日はオチが見つからない。進化と退化の繰り返しである。


今日もグルーヴィーな一日を!



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