今日のグルーヴ〈232〉
将棋の世界でコンピュータ・ソフトとトップ棋士との対戦が行なわれはじめて久しいが、今のところ、コンピュータの方が分が良いようである。
しかし、コンピュータ・ソフトを作ったは人間である。ゆえにコンピュータを作った人間が一番強いという言い方はできないのだろうか。できないようである。
実際、コンピュータ・ソフトを作った人がソフトを使わずにトップ棋士と対戦しても勝てないだろう。
いずれにしてもコンピュータの方が強いというのは、何か納得したくない気持ちだ。そもそも計算の得意なコンピュータと人間とが同じ持ち時間で行なわれるところからして、人間には分が悪いように思えてならない。
人間の方の持ち時間を増やしたならば、また結果が変わってくるのではないだろうか。
また、私は将棋は好きだが弱いので確かなことは言えないが、将棋には感性の部分があるように思えてならない。感性をもつ人間と感性を持たないコンピュータとの対戦はそもそも異種格闘技過ぎる。
余談だが、同じコンピュータ・ソフト同士が対戦したら、いったいどうなるのであろうか。勝負がつくのだろうか。
前から言っていたことだが、これからますます人間は非人間的な行為はコンピュータに任せ、人間で無ければできないことをしていくことになるだろう。つまり、人間はこれからますますアナログの世界で活躍するように思える。