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今日のグルーヴ〈223〉

稀勢の里が奇跡的な優勝のあと、彼の言動はまた一段と頼もしくなった。どんなことがあっても、平常心を保つ、そしてそのことの効用を体験した彼は、不動心を持たれたに違いない。


ところで、我々は実際、理屈では分かっていても、平常心、不動心を持つことが難しいことを知っている。分かっていてもできないことがあるのである。そこで窮余の策である。平常心、不動心を持っているふりをするのである。


演奏会等の本番でとてつもなく緊張することがある。緊張の原因が、練習不足などの理由が分かっている場合もあるが、訳も分からず、突然緊張したり、あがったりすることがある。その時に、焦ってはいけない。


緊張していないふりをするのである。これも意外と難しいが、本当に緊張から脱出させることよりも優しい。


そしてこれが意外と効果的なのである。昔から、何事も形から入れ、という教えがある。中身がなくとも形があれば、そのうち中身も入ってくるということなのだろう。中身が先か形が先か、順番などどちらでもいい。


しかし、それも分かっていても素直にできないときもある。ふりをするどころではない、ということもある。


では、どうするのか。

稀勢の里がいみじくも言った。

見えない力が働いた、と。


まるで他力本願のような印象だが、彼はもう一つ重要なことを言った。

やれることはなんでもやろうと思った、と。

つまり、他力と自力のクロスオーヴァーであると言いたい。


今日もグルーヴィーな一日を!

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