今日のグルーヴ〈201〉
世界的ヴァイオリニスト、ジェラール・プーレさんのリサイタル『ドビュッシー三昧』が5月5日(金・祝)14時、紀尾井ホールで行なわれる。
プーレさんにとって、ドビュッシーのヴァイオリン・ソナタは、家宝である。この作品は、父親でやはりヴァイオリニストであったガストン・プーレさんとドビュッシーとのコラボレーションで完成されたのである。
ガストンさんから、この作品を弾くにあたっての奏法、音楽性、ドビュッシー自身のことについて多くのことを語られ教わっているプーレさんが家宝と思うのは当然のことだ。
5月5日に何故コンサートが行なわれるのか。この日は、作品が初演された日から100年目なのである。つまり1917年5月5日が初演の日なのである。
ドビュッシーは歴史上、音楽史上の人物になってしまったが、プーレさんによって、身近に感じることのできる大作曲家なのである。
言わばドビュッシー直伝のヴァイオリン・ソナタ。この演奏を是非味わっていただきたい。