今日のグルーヴ〈158〉

バッハの無伴奏ヴァイオリンソナタ&

パルティータ、無伴奏チェロ組曲。

これらの作品は元々撥弦楽器の為に

書かれたのではないか。


セゴビアのギターを聴くと、

そのように言ってみたくなる。


バッハの無伴奏は、やはり、

ポリフォニックな作品であると感じる。


ヴァイオリンやチェロで感じる濁りや

押しつけがましさをまったく感じない。

押しつけがましい、と言うと誤解を

まねくかもしれないが、楽器の原理上、

そうなりやすい、ということだ。


撥弦楽器は音が減衰し、

擦弦楽器は音が持続する。

その違いが演奏の違いをもたらす。


というわけで、この頃、歳のせいか、

無伴奏作品はギターの方が、

耳当たりがいい。


ところで、セゴビアは、

無伴奏においても

右手の位置を変えることによって

ブリリアントな音色、

ドルチェな音色、

その中間の音色

を出している。


そしてヴィブラート、

撥弦楽器とは思えないような音の伸び

それらを駆使して、

かなり頻繁に音色を使い分けている。


そしてグルーヴはもちろんのこと、

心を揺さぶる独特なテンポ・ルバート。


完全に楽譜から解放された演奏である。

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