今日のグルーヴ〈472〉
一度に何度も聴く楽曲シリーズ。番外編 ベートーヴェンは、一度に何度も聴くことができない。一度で十分である。 何故かシンフォニーもピアノ・ソナタも弦楽四重奏曲も一度で、しかも一曲で腹一杯になる。にもかかわらず、弦楽四重奏全曲演奏とか、シンフォニーを一日で一挙に演奏などというの...
今日のグルーヴ〈187〉
玉木宏樹先生は、固定ド絶対音感教育を受けた方だが、百害あって一利なしとまで言われて否定していた。 固定ドは様々な楽曲を演奏するための器楽奏者の妥協策であるから否定はできない。 しかし絶対音感教育で作られた音感は、いつか修正しないと演奏することが困難になる。...
今日のグルーヴ〈186〉
玉木宏樹先生にとって、純正律の啓蒙は玉木ワールドの一つであった。ところが革命的音階練習はピタゴラス音律で演奏しなければならない。当然と言えば、当然であるが、音楽は、そう簡単に話がすむ世界ではない。そこが、音楽の難しいところでもあり奥深いところでもあり、魅力でもある。...
今日のグルーヴ〈185〉
ヴァイオリニストで作曲家の玉木宏樹さんは、いつも何かに怒っていた。音楽界のことに関しても、世の中のことに関しても。ただ、考えてみればごくごく当然の当たり前の真理をいつも彼は言っていたのであるが、当然の当たり前のことが通用しないのが、世の常である。...
今日のグルーヴ〈184〉
ヴァイオリニストで作曲家の故・玉木宏樹氏のことは、何度となく書いてきた。彼は自ら「七色のヴィブラートを持つ」と公言していた。 彼の左指は、指先の骨がたわむくらい柔らかかった。動きの俊敏さも超絶的だった。 それは、彼自ら考案した「革命的音階練習」によって培われたものである。...