今日のグルーヴ〈374〉
一度、これだ、と掴み取った奏法も、油断をすると、すぐに失う。 野球でも、不動のバッティング・フォームもを掴んだと思うような選手が、その後、気がつかないうちにフォームが崩れたり、あるいは調子を崩してフォームまで崩れたりする。...
今日のグルーヴ〈246〉
哲学者の土屋賢二先生の哲学は、すべての常識を疑うところから始まる、しかしすべてに疑問を持つ行為そのものの有効性は信じているわけで、結局それは、信じる行為そのものではないだろうか。 それはともかく、その伝でいけば、世の中のすべての常識に疑問を持つことは、道を一歩進める上で有効...
今日のグルーヴ〈240〉
歌も楽器も、音域が拡がると誰もが嬉しいが、誰でも拡がるわけではない。何故なら、奏法を知らないからである。しかし、楽器の達人には、それができる。何故なら企業秘密があるからだ。 達人は誰でも、ある程度のところまでは教える。しかし、肝心要のところまでは教えない。完璧な自信のある人...
今日のグルーヴ〈238〉
ピアノをはじめとした鍵盤楽器は一応、叩けば音が鳴る。勿論、そういう楽器ほど、いい音をつくることが難しいことは分かる。 一方で、管楽器や弦楽器は、吹けば鳴る、弾けば鳴る、というものではない。音を出すところからして難しい。 ただし、こういう楽器ほど、楽器が“喜ぶ”鳴らし方を究め...
今日のグルーヴ〈217〉
トランペット等の金管楽器の場合、大抵の人がダブル・アンブシュア(口の形が低音域と高音域とでは異なること)になるのであるが、どの音からアンブシュアが変わるのかは、人それぞれである。 その事と、歌における地声からファルセットへ移行するのと事情が似ているような気がしてならない。実...
今日のグルーヴ〈216〉
精神的脱力奏法 演奏の本番においては、どうしても力むものであるが、力んでいいことは一つもないことは誰もが経験していることである。 そこで、意図的に肉体的に脱力をするのであるが(脱力の方法はいろいろある)、これが意外と勇気のいることである。しかし、一度冒険する価値はあると私は...
今日のグルーヴ〈182〉
いくら練習しても上達しない時、それは奏法に問題がある場合が、ほとんどである。不自然で無理な奏法でいくら浚っても満足のいく演奏ができるようにはならない。 そういう奏法で何年も何年も費やしているのは本当に勿体ない。身体を壊しかねないし、そのうち演奏自体が困難になってしまうことも...
今日のグルーヴ〈181〉
楽な奏法というのは、身につけるのも短時間である。短時間というより、一瞬にして身につくようでなければならない。 数学でも、基本や定義そのものがしっかりしていれば、先へ進むのは容易い。というか、もし、あやふやなままで先へ行ってももがき苦しむだけであろう。...
今日のグルーヴ〈180〉
演奏者にとって、最も悩むことの一つに調子の波がある。また、ウォーミングアップをどのくらいするのかも迷うところである。 例えば、一日のうちで、時間帯によって調子の波があるとか、ウォーミングアップに時間をかけないといけないとかになると演奏家としてはつらいものがある。...
今日のグルーヴ〈176〉
楽器に興味を持ってみたものの、どの楽器も、形になるまではかなりの時間と労力を費やすことがほとんどである。 また、さほど楽器を操ることに悩むこと無く、すいすいと演奏できた幸運な人もいつかはスランプに陥る。 結局、楽器を操ることについて、皆が悩み、奏法というものに興味を持ちだす...