今日のグルーヴ〈475〉
一度に何度も聴く楽曲シリーズ。 モーツァルトの交響曲の30番代は、心地よい。 ジュピターは私には重く、何度も聴かない。 以前、消化器系の病気をやったときに、病院に行くまでの間、車の中でずっと36番、38番、39番を聴いていたことがある。...
今日のグルーヴ〈474〉
楽曲では、全体の三分の二くらい進んだところがクライマックスという黄金分割の図式があるが、この図式は、人間の一生にも当て嵌まるように思えてならない。 信長の時代は、人生五十年と言われていたが、室町幕府を滅亡させた四十代前後が最も輝いていた頃のように思えるし、秀吉も、本能寺の変...
今日のグルーヴ〈472〉
一度に何度も聴く楽曲シリーズ。番外編 ベートーヴェンは、一度に何度も聴くことができない。一度で十分である。 何故かシンフォニーもピアノ・ソナタも弦楽四重奏曲も一度で、しかも一曲で腹一杯になる。にもかかわらず、弦楽四重奏全曲演奏とか、シンフォニーを一日で一挙に演奏などというの...
今日のグルーヴ〈461〉
グルーヴ感というのは、元々誰にも身に備わっているものであるに違いない。ただ、人によってその表現が、スムーズに出る人もいれば、出ない人もいる、ということだけであるように思う。 本来、誰もが持っているものであるにも関わらず、それが出ないというのは、実に勿体ない。では、本来のグル...
今日のグルーヴ〈456〉
現在、クラシックの聴衆は圧倒的に高齢者が多いが、彼らの会話を聞いていると、本当に音楽が好きで聴きに来ている人達とはとても思えないことが多い。暇つぶしの教養主義が見え隠れする。 クラシックという言葉には、どういうわけか教養主義がついてまわる。...
今日のグルーヴ〈435〉
想像の世界と現実の世界とではグルーヴ感がまるで異なる。 金閣を初めて見たのは中学の時の修学旅行だった。其れまで写真で見ていた金閣に対して持っていたイメージとあまりに異なっていたことに衝撃を受けた。 まず、金色に満ちたものだと思っていたが、金色の印象が薄い。...
今日のグルーヴ〈434〉
グルーヴが、ずれから生み出されるものであるならば、人生はあらゆる場面でグルーヴそのものである。 人との関わりにおいて、ぴったりユニゾンということは基本的にあり得ない。意気投合という言葉はあるが、それをも実は適度なずれがもたらしたものであるに違いない。...
今日のグルーヴ〈433〉
学生時代までの人生と、それ以降の人生とを比べると、それ以降の人生のスピードは、坂を転がり落ちるように速い。これは飲み会で、ある時間以降、信じられないくらい時間の経過が速くなるのと似ている。 時間が伸び縮みするのは、誰しも経験していることである。時間が短く感じるのは、充実して...
今日のグルーヴ〈432〉
何をしてもグルーヴしない時がある。演奏だけでなく、生活全般にわたって、グルーヴしないのである。 例えば、朝起きて顔を洗ったり、トイレへ行ったりという習慣の順番を間違えると、そこからの流れが狂い出すことがある。 ゴミ出しの日を間違えたり、あるいは、冷蔵庫内で賞味期限、消費期限...
今日のグルーヴ〈425〉
グルーヴについて、いろいろ洞察し、また、その定義自体を模索してきているが、先日、高校生の息子にいい言葉をもらった。 グルーヴとは、音楽のずれから生まれるノリである。 ここまでは、私も書いてきた。重要なのは、その先である。...