今日のグルーヴ〈464〉
クラシックファンのヒエラルキーはますます歪になる一方である。子供の頃からの足が地に着いたファンは減る一方であるし、教養主義的な高齢の聴衆はファンとは言えない。 まず、子供の頃からクラシック・ファンが育たないのは何故か。現代の親自体がクラシック・ファンでなくロックやポップスフ...
今日のグルーヴ〈463〉
子供が受ける教育の環境というのは、その後の人生を決定的にするだけに恐ろしい。これはもうほとんど運に近い。 例えば、私は、ずっと音楽の世界に関わってきたが、幼少の頃に音楽の英才教育という存在の情報を知らないというか、まるで耳に入ってこない環境であったから、まだ頭が柔軟な時期に...
今日のグルーヴ〈462〉
将棋の世界では、中学生であろうと、プロであれば、年配者からも、藤井さん、藤井先生と呼ばれる。 一昨年から、将棋の世界では、中学生の藤井聡太四段の話題でもちきりであるが、昨日は、佐藤天彦名人に勝利した。 対局後の記者会見では、藤井四段に対して、勿論、さん付け、先生付けで、しか...
今日のグルーヴ〈461〉
グルーヴ感というのは、元々誰にも身に備わっているものであるに違いない。ただ、人によってその表現が、スムーズに出る人もいれば、出ない人もいる、ということだけであるように思う。 本来、誰もが持っているものであるにも関わらず、それが出ないというのは、実に勿体ない。では、本来のグル...
今日のグルーヴ〈460〉
ずっと昔からドーピングはあったのだろうが、これが表面化してからも、オリンピックをはじめとするあらゆるスポーツのイベントでは、毎回のようにドーピングの問題がつきまとう。 しかし、誰よりも強く、速く、ということを突き詰めていけば、世界レベルの人達にとっては、いけないと思ってもド...
今日のグルーヴ〈459〉
成人式に晴れ着が届かなかった事件は、将来成人式を迎える娘のことを思うと、人ごとではなく心が痛む。歳をとってからの子供なのでなおさらである。 しかし成人式に限らず、あらゆるイヴェントに対する価値観は、人それぞれである。男であるから自分のことは比較にならないが、私は成人式には出...
今日のグルーヴ〈458〉
若い頃は、訃報を聞くと、遠い世代であったりするので、さほど衝撃はなかったが、それが父母の世代になると、そろそろ覚悟しないといけないかな、と思い、今や、自分の先輩くらいの世代になってくると、さすがに衝撃が大きくなる。 学校の卒業生の名簿等を見て、早世の同窓生がいたことに衝撃を...
今日のグルーヴ〈457〉
我々は、毎日必ず何かしら、これはと思うほどのアイディアやネタを思いついている。しかし、そのほとんどを忘れてしまっている。この損失は計り知れない。 アイディやネタは思いついた瞬間に書き留めないと、逃げて行ってしまう。これまで、何度逃がしたか分からない。仮に毎日一個、会心のアイ...
今日のグルーヴ〈456〉
現在、クラシックの聴衆は圧倒的に高齢者が多いが、彼らの会話を聞いていると、本当に音楽が好きで聴きに来ている人達とはとても思えないことが多い。暇つぶしの教養主義が見え隠れする。 クラシックという言葉には、どういうわけか教養主義がついてまわる。...
今日のグルーヴ〈455〉
人間万事塞翁が馬という諺の意味は、人生は何が幸いするか、あるいは何が幸いしないか、予測し難いから、一喜一憂すべきでない、ということであるが、半世紀以上生きてくると、確かにその通りであるとしか思えない。 調子に乗っていると、すぐに痛い目に遭う。反対に調子が悪いときでも、じっと...