今日のグルーヴ〈474〉
楽曲では、全体の三分の二くらい進んだところがクライマックスという黄金分割の図式があるが、この図式は、人間の一生にも当て嵌まるように思えてならない。 信長の時代は、人生五十年と言われていたが、室町幕府を滅亡させた四十代前後が最も輝いていた頃のように思えるし、秀吉も、本能寺の変...
今日のグルーヴ〈473〉
一度に何度も聴く楽曲シリーズ。3 ブラームスの弦楽六重奏曲第1楽章。第2楽章ではない。iTunesを見ると、自分が聴いた楽曲の再生回数を知ることができるが、この曲が驚くほど多かった。 第2楽章が、昨年亡くなったジャンヌ・モロー主演のフランス映画「恋人たち」でメインのテーマで...
今日のグルーヴ〈472〉
一度に何度も聴く楽曲シリーズ。番外編 ベートーヴェンは、一度に何度も聴くことができない。一度で十分である。 何故かシンフォニーもピアノ・ソナタも弦楽四重奏曲も一度で、しかも一曲で腹一杯になる。にもかかわらず、弦楽四重奏全曲演奏とか、シンフォニーを一日で一挙に演奏などというの...
今日のグルーヴ〈471〉
一度に何度も聴く楽曲シリーズ2。 ラヴェルの左手の為のピアノ協奏曲。この曲の冒頭は、私がかつて聴いてきた楽曲の中で、最も雄大壮大である、と思う。 冒頭、コントラバソンの幽玄微妙な音程が分からないくらいの超低音から始まり、だんだんと盛り上がって、オケの壮大な演奏にピアノのカデ...
今日のグルーヴ〈470〉
一時に何度も聴く楽曲シリーズ。ラヴェルの『マ・メール・ロワ』(マザーグース)の終曲の妖精の園。 これは、眠りに就いた眠れる森の王女が王子の口づけで目を覚ますシーンということらしいが、そのようなハッピーエンドにはどうしても聞こえない。...
今日のグルーヴ〈469〉
気がついたら、スーパー、コンビニ、電気量販店の各種ポイントカードが溢れるほど貯まっていた。財布はお札でなく、ポイントカードの厚みで壊れそうである。 先日、遂に、差し出すポイントカードを間違えた。それ以来、ポイントカードを選んで探すことを放棄し、コンビニの店員に聞くことにした...
今日のグルーヴ〈468〉
今、この楽曲が聴きたい、と思ったときに即座に聴くことができるようになったのは、あるいは音楽は聴きたいときに聴く、という当たり前のことが可能になったのは、スマホのおかげである。 スマホによって、聴きたい曲を即座に検索して聴くことできるようになった。そして、ここからが重要なので...
今日のグルーヴ〈467〉
役者と俳優との違いは何か、ということをいつも考えるが、演奏者も、役者タイプと俳優タイプに分かれるような気がする。 役者というのは、自分の個性を消し、様々な個性を演じ分けられる人であり、対して俳優は、様々な個性を演じつつも、自分の個性を活かしている。私小説的である。...
今日のグルーヴ〈466〉
根源的な話であるが、人は何故、演奏を自分以外の人に聴いてもらおうとするのだろうか。 多くは、習い事として子供の頃に音楽を始め、楽器を始めたりするわけであるから、自我に目覚めていたわけでないだろう。ゆえに最初から人に聴いてもらいたいという欲求があったとしても希薄である。...
今日のグルーヴ〈465〉
スポーツの世界では、時々、腑に落ちないというか、理不尽というか、不条理な事が起こる。 例えば、かつて大鵬が連勝を止められた一番であるが、ビデオを見る限り明らかに、相手力士の足が先に出ていたし、インタヴューでも、足が出たことは認めていた。にもかかわらず、大鵬は負けになった。こ...