今日のグルーヴ〈442〉
世の達人とは、いったい何が違うのかを、実はじっくり検証してみたことがなかった。ひと言、才能の違い、と片付けてきたが、しかし、そもそも才能という言葉の概念、意味、内容を把握していない。 例えば、楽器に関して言えば、同じ人間で何故達人とそうでない人とに分かれるのだろうか。考えて...
今日のグルーヴ〈441〉
将棋で永世七冠を達成した羽生善治さんに、国民栄誉賞の授与が検討されている。 囲碁の強豪大学の囲碁部にいた友人が、将棋や囲碁のプロの棋士は、ほとんど神の領域にいるとしか思えない、と言っていた。 確かに、なるほどと思える場面を2度見たことがある。何れも羽生さんが登場しているので...
今日のグルーヴ〈440〉
愛煙家から、禁煙ファシズムなる言葉が作られ、また禁煙を主張するならば禁酒を言わないのはおかしいといった論理が展開され反撃されている。 嫌煙をファシズムと決めつけるのは理解できない。禁酒を持ち出してくるのは論点や論理のすり替えなのでは。禁酒は別の話である。...
今日のグルーヴ〈439〉
小学校6年生の娘が、「サンタさんて本当にいるの?」と聞いてきた。もう薄々は分かっているのだろう。サンタさんを信じるのは、このあたりが限界であろう。 しかし、そもそも、何故、子供に中途半端な夢を与えて、その夢を幻滅させるようなことをするのだろう。大人のエゴが生み出したものなの...
今日のグルーヴ〈438〉
海外で活躍している日本人演奏家から、宗教戦争がない日本は素晴らしい、と言われたことがある。海外に行ってはじめて、日本の宗教観の寛容なことの尊さを知る、ということなのだろう。 有史以来、宗教は、平和をもたらすより、戦争をもたらすことの方が多いのではないか。人間の心の平和を目的...
今日のグルーヴ〈437〉
嫌いだと思っていることも、ちょっと先入観を押さえたり、ニュートラルに自己を持っていけば、実は、それは大きな誤解であったことに気づくことがある。 例えば、今では我ながら信じられないことだが、トランペットは、子供の頃、どちらかというと嫌いな楽器だったのである。ところが偶然が重な...
今日のグルーヴ〈436〉
今、コンピュータに出会う若い人達が羨ましい。もっと若い時に、現在のような環境に出会いたかったと思えてならない。 コンピュータとの出会い方は、世代によってことなる。私がコンピュータを使うようになった30代の頃、つまり1990年前後くらいから、コンピュータはそれ以前と比べて使い...
今日のグルーヴ〈435〉
想像の世界と現実の世界とではグルーヴ感がまるで異なる。 金閣を初めて見たのは中学の時の修学旅行だった。其れまで写真で見ていた金閣に対して持っていたイメージとあまりに異なっていたことに衝撃を受けた。 まず、金色に満ちたものだと思っていたが、金色の印象が薄い。...
今日のグルーヴ〈434〉
グルーヴが、ずれから生み出されるものであるならば、人生はあらゆる場面でグルーヴそのものである。 人との関わりにおいて、ぴったりユニゾンということは基本的にあり得ない。意気投合という言葉はあるが、それをも実は適度なずれがもたらしたものであるに違いない。...