"Follow The Light"
ヴィオラ奏者 安達真理

 

第18回  

「教える時に大事にしていること ~イマジネーション~」

Mari Adachi, Vla

 

東京生まれ。4歳よりヴァイオリンを始める。

桐朋学園大学在学中にヴィオラに転向。卒業後、同大学研究生修了。

2009年よりオーストリア、ウィーンに渡る。ウィーン国立音楽大学室内楽科を経て、2013年スイス、ローザンヌ高等音楽院修士課程を最高点で修了。

2015年、同音楽院ソリスト修士課程を修了。

2013年よりオーストリアの古都インスブルックのインスブルック交響楽団にて2年間副首席ヴィオラ奏者を務め、2015年夏帰国。

 

現在はソロ・室内楽奏者としての活動を中心に、

仙台フィルハーモニー交響楽団の首席奏者として客演、

弦楽器・クラシック音楽webマガジン「Web アッコルド(a-cordes.com)」のコラムを執筆するなど、活躍の場を広げている。

 

2005年霧島国際音楽祭にて特別奨励賞、優秀演奏賞受賞。

第6回大阪国際音楽コンクールアンサンブル部門第1位およびラヴェル賞受賞。 2010、2011、2013年とセンメリンクでのウィーン国立音楽大学国際夏期アカデミーにおける全弦楽器を対象とするコンクールにてソリスト賞を受賞。

2011年バーデンバーデンのカール・フレッシュアカデミーにて、バーデンバーデン管弦楽交響楽団とバルトークのヴィオラ協奏曲を共演、特別賞を受賞。

2011年よりカメラータ・デ・ローザンヌのメンバーとして、ピエール・アモイヤル氏と共に、スイス、フランス、トルコ、ロシアの各地で多数の公演を行う。

またこれまでにアライアンス・カルテット、ルーキス・カルテットのメンバーとしてオーストリア、ハンガリーを中心に公演を行う。

 

2014年、バンベルク交響楽団にて首席ヴィオラ奏者として客演。

2015年、ローザンヌ室内管弦楽団とマルティヌーのラプソディー協奏曲を共演。

同年夏、モントルージャズフェスティバルに出演。

 

クラシック音楽のみならず、幅広いジャンルで活躍。 世界的なヴェルビエ国際音楽祭にて、アマチュアの人たちの室内楽のレッスンにあたるなど、指導者としても活動を始めている。 ヴァイオリンを篠崎功子氏、ヴィオラを店村眞積氏、ジークフリード・フューリンガー氏、今井信子氏、ギラッド・カルニ氏、室内楽を、東京カルテット、ヨハネス・マイスル氏に師事。その他国内外にて多数のマスタークラスを受講。

 

http://www.mariadachi.com

 

https://twitter.com/AdachiViola

 

https://www.facebook.com/mari.adachi.viola

 

聡明な解釈と美しい音による豊かな表現。彼女はアーティスティックな才能を持っている。』

——ギラッド・カルニ(ローザンヌ高等音楽院教授、チューリッヒ・トーンハレ管弦楽団首席ヴィオラ奏者)

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ヴィオラ、ヴァイオリン、そしてクァルテットもレッスン対象です。

 

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数年前から少しずつ教える機会が増えてきた。

 

私にはいつも気を付けていることがある。

 

それは、出来るだけ相手の「イマジネーション」を引き出す努力をするということ。

 

また、こちらも最大限の「イマジネーション」をもって、相手に合ったオーダーメイドの指導をするということ。

 

テクニックに問題があれば、当然テクニックのことばかりに頭がいってしまうものだが、意外にも、しっかりとしたイマジネーションと意志を持つことで、呆気ないほどにテクニックの解決になってしまうこともある。

 

また、いくら教則本に「これが正しい」と書いてあっても、楽器の構え方ひとつにしても、個々の体の大きさや腕の長さ、体のパーツ全てが違い、気持ちの持ち様も日々変わるのだから、相手にとって最善の方法を、私の知識と経験と感覚を総動員して、「一緒に見つける」というスタンスでやっている。

 

これらは、私自身悩み苦しんだ末に自分で見つけた方法だ。

ヴィオラに転科した頃は、先生に「ヴィオラらしい音を出せるようになった」と言っていただけるようになるまで、1年半以上かかった。全てがイチからのやり直しだった。

 

その頃はすごく遠回りをしているようで歯がゆかったが、今はそのお陰で生徒と同じ場所に立って、「一緒に見つける」作業が出来るのだと思う。

 

先日アマオケの指導に行った時のこと、参加者は皆学生生活や仕事で毎日忙しいのに、せっかくの休みの日曜午後、8時間も熱心に練習に取り組む。

 

リハーサルも終盤にさしかかり、プログラムのハードさもあいまって、みんな体力的にかなり疲れきっていた。それでも、私が伝えたことを一生懸命やってくれる姿に思わず涙が出そうになった。教える喜びを改めて実感した瞬間だった。

 

そんな彼らにも、私はいつも「イマジネーション」をフルに使って伝えている。理論やテクニックを伝えるのであっても、まずは音楽から感情的に、また感覚的に、何を受け取り何を表現したいかを伝える。そうすることで、テクニックの必要性を深く理解してくれるし、音楽から生まれる自然な表現として体で心で覚えてくれる。

 

若いエネルギーが嬉々としているのを感じると、なんとも言えない「希望」のようなあたたかい感情がおなかから胸へと広がっていく。素直に嬉しいなと思う。

 

私がイマジネーションを大切にしているのは、日常でも同じだ。イマジネーションは「思いやり」と同意語とも言えると思うから。

 

さて、そんな若者たち、東京ユヴェントス・フィルハーモニーとのコンサートが、5月29日14時よりティアラこうとうの大ホールで行われる。私はベルリオーズの「イタリアのハロルド」のソロを弾かせていただく。後半はチャイコフスキーの交響曲第6番「悲愴」。青春の甘酸っぱさと人生の苦悩という、かなりドラマチックなプログラムだが、感動的に仕上がってきていると思う。是非とも彼らの勇姿をご覧あれ!

リハーサルのあとにみんなと。

 

© 2014 by アッコルド出版