ハーピストSANAEのハープ革命

第27回 「音楽引っ越し事情」

あけましておめでとうございます。

昨年もたくさんの応援、ありがとうございました!

みなさまにとりまして、今年ますます幸せが訪れますように、

お祈りしております。

今年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

 

さて、前回のコラムでは、私が遭った火災についてを書きました。

10月下旬の火事り災から約3ヶ月、

バタバタと慌ただしい年の瀬ギリギリに

ようやく引っ越すことができました。

 

これまで寝床を転々と、

ホテルを利用したり、仮住まいに移ったり、

なかなか落ち着けずにおりました。

家財や楽器の損害、被害、心身の負担、

何度も引っ越し、家具の買い替えなどの大きな出費、

ほとんどマイナスですが、

プラスを見つけようとすればそれもあります。

 

状況を知って気遣ってくれたり、助けてくれた方々、

これはそうでなかったから良くないということではなくて、

お人柄、懐の大きさ、価値観などはこんなところに出るのだなと

勉強になりましたし、とても感謝です。

 

いろいろな深い話をする機会にも恵まれました。

例えば、われらがアッコルドの青木編集長、

普段は原稿の事務的なやり取りでも

この火事がきっかけで内容の濃い充実した会話のやり取りができました、

 

掘り下げて話すことができるというのは、本当に貴重です、

いろいろ受信できる大きな深いアンテナが必要です。

考え方などに人間性も出ますし、解釈に深みも差が出ます。

 

さて、引っ越しのお話です。

一般物件なら好きなエリアで、

条件に合う物件がいくつもみつかり、

どれにしようか迷ったりできますが、

ミュージシャンの音出し可・物件探しというのは、

本当に大変なのです。

今回はそれをテーマにしてみます。

 

例えば、一般の賃貸サイトで「楽器相談」の項目にチェックして

広さや家賃などの条件を入れつつ検索すると、

都内ならちょこちょこ物件数があります。

「こんなに楽器相談物件があるのに、何が大変なのかしら?」

そう思われるかもしれません。

 

なんと、検索で引っ掛かって来る「楽器相談」の半分くらいは

実際のところ楽器不可ということが多いのです。

または、「昼間の12~16時までで、土日祝は音出し不可」とか

「電子ピアノをヘッドホンで弾くなら可能です」等々。

 

えー!

電子ピアノをヘッドホンで弾いても

音、外に出ていないではないですか(笑)

楽器可物件でなくても、問題ないのでは(笑)

 

「楽器相談可」と書いてある物件に

実際に問い合わせると、

「あー、うちはダメですよ。がちゃ!」

 

また、搬入する楽器を聞かれて、

「ハープです!」と言うと、

 

「あー!そんな石でできたもの入れられたら困るんですよ!」

→ ※彫刻と勘違いしているパターン

 

「ええ?300キロとか400キロとかあるんでしょう?ダメです!」

→ ※彫刻と勘違いしているパターン その2

 

「うちのベランダは栽培禁止です!」

→ハーブ(薬草)と間違えているパターン

 

「うちはピアノしかダメなんで!」

→ハープのほうが音伝導しないし、音量も小さいし、

重さも軽いのに。。

 

そしてこの、「ピアノのみ可」という物件が割とあります。

4畳や5畳などの小さな居室なのに

「大型楽器OK」と書いてある物件も見ました。

→ 大型楽器入れたら生活できないパターン(笑)

 

ヴァイオリンやチェロは知っていても、

「ハーブってなんですか?人魚の持ってるもの?」

というように、

ハープは知らないという一般の方も多いです。

 

ヴァイオリンやチェロなどの弦楽器や

木管楽器、金管楽器の持ち運べる楽器のかたの中には

音の出せない一般物件に住んで、

練習したい時には、カラオケやスタジオを利用する

という方もいらっしゃいますし、

 

ご存知の方も多いと思いますが、

通信を使わない練習室利用の場合は

少し安く借りられたりします。

ただし、防音室ではないので

近くの別の部屋の歌が気になりますね(笑)

 

一般マンションに、自分でアビテックス等の防音室を買って

音出し時間を気にしながら練習するという方も

なかにはいらっしゃいます。

 

もちろん、戸建ての自宅だったり

地下室があったりする住まいでしたら

まず問題ないのだと思いますが、

賃貸ではなかなかお見かけしません。

 

声楽はもっとNG物件が多いのですが、

声だしは自分が移動すれば思う存分カラオケでも出来ますが、

打楽器の住まい探しはもっと大変でしょう。

楽器も大きく、数も多いので、場所も取ります。

 

今回は音楽・引っ越し事情でした。

次回はハープの話題に戻ります。

 

寒いのでご自愛くださいませ☆

 

SANAE(ハープ奏者)

 

日本におけるエレクトリックハープの第一人者として、本邦初の立奏スタイルを採用し、これまでになかった斬新で革新的なハープサウンド、ステージ、新しい演奏テクニックをも生み出す新しい可能性を拓くハーピスト。

 

エレキハープ、エレアコ・ハープ、グランドハープ、レバーハープ、シングルアクションハープ等の様々な種類のハープを弾きこなす。

 

東京音楽大学出身、これまでにハープを篠崎史子、島崎節子、吉田みちこの各氏に師事。

 

最近では2012年ベトナムフェスティバル・メインステージへのソロ出演、2013年7月エレキハープでのライブアルバム「SANAE/SOUHAIT」をリリース。レコ発ライブツアーを東京ほか、全国で3公演開催。

 

現在、日本全国でソロ活動のほか、イベントやライブ、フェスティバル、メディア等への出演や、レコーディングなど、ポップス、ジャズ、ロック、エレクトロ、ダンスミュージックにソウル、映画音楽やクラシック、ミュージカル、民族音楽、ワークショップ講演など幅広く活動中。

 

2014年はFMやまと「大和でNANANA ハーピストSANAEのCome☆音!」番組パーソナリティ。

 

セカンドアルバムリリースの予定もされており、これまでになかったダイナミックで迫力ある斬新なハープの表現が注目を集めている。

© 2014 by アッコルド出版