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尾池のブルーマンデー憂さ晴らし

ヴァイオリニスト 尾池亜美

第85回JAGMOで弾き振り

こんにちは!憂さ晴らしのお時間です。
先週は1週間、ふたたびJAGMOをやって来ました!
Japan Game Music Orchestraです。
 
日本BGMフィルを経て、今年春に再出発したこの団体も、発足当初からのメンバーにどんどん若者が加わってきて、パワフルな団体になってきました。
 
来年2月にはフルオケ公演があります。今回は、室内オケでした。
 
初めての「弾き振り」の経験をさせていただき、指揮の楽しさと大変さ、そしていかに楽器演奏と違うものなのかということを実感しました。
 
ゲームボーイで一生懸命やってたポケモンを弾けて懐かし嬉しかったです。
メンバーはクラシック畑の人がほとんどですが、半分以上が真剣なゲーマー。楽屋でも待ち時間にはもちろんモンスターハンター。数人で狩りが繰り広げられます。
 
今年いっぱい、この団体で3度ほど公演に出させて頂いて、クラシックとゲームという2文化がコラボをするという新しい動きをとても嬉しく思っています。きっと2000年代には、生まれ得なかった動きだと思います。
 
これによって、クラシック音楽界の人と、ゲーム界の人という、普段は関わらないふたつのジャンルのひとたちが交わることになります。これは両者にとってすごくいいことなんじゃないかな、と思います。
 
お客さんは、ゲームをすることをキッカケに、生音の良さに触れられる。
演奏者は、ゲーム音楽のなかに出てくるさまざまなジャンルの音楽(バロックからロック、ジャズetc...)に触れ、より自身の音楽性が広がって行く。
こちらは、ビッグブリッジの譜面より引用。楽譜が既にビッグブリッジだという説も...(笑)ある思い切りの良いアレンジャーさんにより、これを一人で弾くよう指定があって、最初は「絶対無理」って言おうと思ってたんです。もともとヴァイオリンのためのメロディじゃないから、可能性を探ろうともせずに。
 
でも、練習してたら奇跡的にいい指使いを見つけたんです。よし、これはイケる、と意気込んで演奏しました。全てが新しいアレンジなので、楽器別にも、アンサンブルとしても、問題は止めどなく出てきますが、逐一解決策を見つけていきます。
 
ゲームが身近にあるいまの20代だからこそ、こうした音楽、ある意味機械的だったり、クロスオーバーな音楽を演奏できる。私自身も、こうしたことを通して、間違いなく、演奏の可能性が拡げられているとおもう一人です。
 
これからもどんどん可能性を広げていって、日本独自のエキサイティングな活動を展開していって欲しいです。
 
さて、もう年末ですが、今年も一年お読みくださって本当にありがとうございました。今年もほんとうに色々なことをさせて頂いて...一年のコラムを読み返したい思いなのですが、アッコルドさん、早くアーカイブ版出してほしいな。
 
2015年もやりたいこといっぱいです。
どうぞよろしく、お付き合い下さいませ。
 
それでは、よい一週間を!!
 

© 2014 by アッコルド出版

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