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尾池のブルーマンデー憂さ晴らし

ヴァイオリニスト 尾池亜美

第67回 音楽家の定義

こんにちは!憂さ晴らしのお時間です。まだまだ暑〜い。。
 
今年の誕生日(8月16日)はたまたまですが演奏会が入っていて、油画家の芥川有さんの沢山の絵に囲まれたなかでの演奏で、とても幸せでした。
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こちらは絵を前に即興演奏をしている時の様子。
そして集合写真。
 
来年も誕生日は演奏して過ごしたいな、と思っていたら、本当に、演奏会が入っちゃいました。東京ユヴェントス・フィルハーモニーというオケと共演することに。
 
最近この名前に変わったこのオケは、もともと「慶應義塾ユースオーケストラ」だったのです。ユヴェントスは、ユースという意味。慶應出身の音楽家というのは結構居て、今度11月に共演する指揮の藤岡幸夫氏もそうですし、千住真理子氏なんかもそうです。
 
今年の1月、まだ名前が変わる前の彼らの演奏を聞きに行って、100分間のブルックナーの交響曲を120%のエネルギーで演奏し切る彼らにたまげてしまいました。若いエネルギーがあるのは勿論なのですが、集中力が音にも演奏にも出てすばらしかった。
 
この東京ユヴェントス・フィルハーモニーを運営している、坂入健司郎氏は藤岡氏の後輩にも当たり、私と同じ1988年生まれ。小さい頃から指揮者を夢見ていたそうです。
 
同い年の指揮者と演奏するのは初めてですし、オケも皆若くて優秀。来年の共演がとても楽しみです。
 
このオケはプロとは言わず、やりたい人たちが自ら参加する、いわゆるアマチュア・オケ。日本は、世界でも抜きん出て、アマオケが多い国なんです。もちろんプロオケも沢山あるのですが、その何倍も、アマオケは存在します。
 
ユヴェントスの演奏を見ていると、良い意味で、プロとかアマの基準が良く解らなくなってきます。それぞれ学業があったり、社会人なら生計を別のものでたてながら、音楽を愛し、深く理解し、熱心に練習を重ね、本番に全てを出し切る演奏は、間違いなく感動できます。
それに日本人は「気持ち」や「心構え」を大事にしますから、こうした一生懸命な演奏というのは、特に心打たれます。
 
自ら「やりたい!」と思っている人たちに、選抜してもらって、一緒に弾かせて貰うことは、とても楽しみなのです。
 
私は、自分では出来ればプロともアマチュアとも言わないでいたいな、と思います。
「音楽家」というくくりに、プロもアマも無いですから。
ただ最近思うのは、音楽家とは何かといえば、
人生の指針に音楽がある人、のことをいう気がしています。
 
善く生き、自身の経験や向上を全て音楽に活かし、
表現し、共有し、良い時間を楽しく過ごせる人、
これを音楽家というのかな、と。
 
そうしたら、演奏者や指揮者だけじゃなくて、作曲家、ステマネ、企画運営者、評論家、広報のひと、そしてお客さん。皆が音楽家だな、と思います。世の中に、もっともっと音楽家があふれればいいな、と思います。
 
そんなことを考えていたら、ヨーロッパへ渡る日が近づいていました。またあちらでの体験記をお伝えできることを楽しみに、今週はこの辺で。
 
どうぞ良い一週間を!
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