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初夏のような天候。気分も明るくなる。

境川は、穏やかだ。

 

一日があっという間に感じるほど時間は容赦なく経過していく。

だが、散歩をしているときだけは、時間の過ぎるのをわすれている。

 

音楽も時間をわすれてしまうような演奏に出逢うことがある。

絵画を見ているような音楽というものもある。

そういう演奏家は、時間をコントロールしているかのようだ。

 

散歩に少し疲れたら、お茶。

ウィーンと言えばカフェ、カフェの文化だ。

カップいっぱいに珈琲が入っている。砂糖を入れたら絶対にこぼれる。

そしてコップ一杯の水がトレイにいつも一緒である。

 

カフェ・ハヴェルカには、著名な音楽家、演奏家、芸術家が集った。

いったい、どれだけ数多くの出逢いと文化がここから生まれたのだろう。

自分も芸術家になったつもりで、珈琲を味わう。

音楽の散歩道

アッコルド編集長 青木 日出男​​

© 2014 by アッコルド出版

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