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私、青木の住んでいる相模原市と東京都町田市との間には、境川がある。相模原に住み始めてから何十年と家と駅との往復だったが、こんな優雅な散歩道があったとは意外な思いだった。

 

ベートーヴェンの散歩道を思い出した。ウィーン郊外のハイリゲンシュタットというところにそれはあるのだが、自然がまだ残っている綺麗なところだ。ここでベートーヴェンが思索にふけったと思うと、何かしらの感慨がわくのかと思ったが、散歩道自体はなんの変哲もないような印象だった。

 

ベートーヴェンもすなる散歩というものをしてみると、そこには知らなかった情景と鳥のさえずりが聞こえてくる。子どもが勉強していた春の七草というものも目の当たりにする。

 

ライトなコラムをこれからお届けします。

 

↓ハリゲンシュタットのベートーヴェンの散歩道にて

第20回 もうひとりの自分に任せる(その3)

 

音楽の散歩道

アッコルド編集長 青木 日出男​​

© 2014 by アッコルド出版

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