パオロ バンディーニ様
はじめましてM.Iと申します。 先日、偶然Web出版a-cordesのポッラストリ兄弟の記事を見つけ、 とても楽しく読ませて頂きました。
 
実は今1948年製のガエタノ ポッラストリのヴァイオリンを 購入しようかどうか検討中です。
 
音色が良くとても気に入っているのですが、 表板の魂柱部分にひびの跡があります。 きちんと修理されているので問題ないと言われていますが、 傷のない楽器を買うべきか迷ってます。
 
バンディーニ先生の御意見お聞かせ頂きたく、 ご連絡させて頂きました。 何卒よろしくお願い申し上げます。
 

 

A

 

記事を読んでいただきありがとうございました。 ご質問の件にお答えいたします。
 
イタリアの弦楽器が完全な状態で保存されている事はかなり珍しい事です。 時間の経過やこれまでどの様に扱われて来たかによって、当然、ニスが剥げていたり、 表板、横板、裏板、渦巻きなどの部分に亀裂が入っている事もよくあります。
 
きちんと修理されていても楽器の表面に明らかに見える様であれば、 通常価格からいくらかの割引がされるもので、 M.Iさんの言うように、修理された亀裂が表板の魂柱を支える極めて大切な部分にあるとしたら、 ケースバイケースで割引いた価格帯で取引されす。
 
ちなみに、もしその亀裂が裏板の同じ所にある場合は、より深い損傷とみなされ、 価格はさらに下がります。 ですので、気に入った音色のヴァイオリンを見つけられ、 損傷に対する価格も適正なものであるなら、 もちろんすぐに購入されても良いと思います。
 
なお、楽器本体と特にその亀裂がはっきり見える写真をお送り頂ければ より的確に価格等について評価することも可能です。 P.バンディーニ
 
Q&Aその1
Q&Aその2

P.バンディーニの

「イタリアン・ヴァイオリンの巨匠達」

Q&A その3

オールドモダンヴァイオリンを中心に

イタリアンヴァイオリンの専門家として

世界中の音楽家、弦楽器製作家、鑑定家と

幅広い交流を持つパオロ・バンディーニ氏に、

ストラディヴァリ、アマティ、グアルネリの

大巨匠の後に続いた

1800年、1900年代の

イタリアン・ヴァイオリンの巨匠を

紹介していただくシリーズ。

 

今回は読者からの質問にお答えします。

その3回目です。

 

(読者からの質問募集中)

パオロ バンディーニ Paolo Bandini

 

イタリアンヴァイオリン研究家&コンサルタント

 

イタリア・ボローニャ出身。

若くしてエミーリア・ロマーニャ州高等裁判所専属骨董宝飾品鑑定士を務め、古美術・宝石商をしていた20代の頃、ボローニャ派弦楽器製作の巨匠O.ビニャーミに出会う。

 

古美術・宝石商を続けながら弦楽器の芸術の世界に魅かれ、巨匠O.ビニャーミの下ヴァイオリン製作を学ぶ。13年間にわたるビニャーミとの厚い親交は彼の死まで続き、その間A.ポッジ、M.カピッキオーニ、C.ポッラストリ等、歴史に残る多くの偉大な製作家とも交流を深め、オールド・モダン・ヴァイオリンの研究、専門家としての道を歩み始める。

 

イタリア弦楽器製作に関する研究、多くの書籍の原稿を手掛ける他、ピエモンテ州後援「イタリアンヴァイオリンの巨匠達」DVDを監修。

 

ミラノ・G.ヴェルディ国立音楽院より特別講師として招かれる等、イタリア各地で「イタリアンヴァイオリンの歴史と選定の仕方」講演会を行なう。

 

2006年、世界初の弦楽器インターネットオークション“Da Salo”の創設者の一人として注目を集める。

 

カッリガーリコレクションの保管者として多くの若手音楽家に弦楽器貸与を行い、イタリアを代表するヴァイオリニスト、U.ウーギ、S.アッカルド他、V.ムローヴァ、M.ブルネッロ、ヨーヨー・マ、G.ソリマ等と交流を持ち、多くの音楽家からイタリアンヴァイオリンの専門家として厚い信頼を得ている。

 

イタリアンヴァイオリンについてのご意見ご質問は下記のメールでお受け致します。

(日伊英3カ国語対応)

paolobandini@hotmail.it

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