Q
パオロ・バンディーニ様
我が家に長年あるヴァイオリンについてお伺いしたいのですが、中のエチケッタにFelix Mori Costaと書かれています。
このヴァイオリンはイタリア製でしょうか?また楽器の価値はどれくらいのものか教えて下さい。
よろしくお願いいたします。 H.N
A
H.N様 ご質問ありがとうございます。
フェリックス・モリ・コスタ(Felix Mori Costa)は1780年から1830年までパルマ県で仕事をしていた弦楽器製作家なのでイタリア製です。
コスタの作品はとても明確ではっきりとした特徴があるので、何枚かきれいに写った写真を送っていただければ、作品についてもっと詳しくコ メント、評価できると思います。
もし、これが本当に彼のオリジナルの作品で大きな損傷がない場合は、非常に価値のある楽器だと言えます。 P.バンディーニ
Q&Aその1
P.バンディーニの
「イタリアン・ヴァイオリンの巨匠達」
Q&A その2
オールドモダンヴァイオリンを中心に
イタリアンヴァイオリンの専門家として
世界中の音楽家、弦楽器製作家、鑑定家と
幅広い交流を持つパオロ・バンディー二氏に、
ストラディヴァリ、アマティ、グアルネリの
3大巨匠の後に続いた
1800年、1900年代の
イタリアン・ヴァイオリンの巨匠を
紹介していただくシリーズ。
今回は読者からの質問にお答えします。
パオロ バンディーニ Paolo Bandini
イタリアンヴァイオリン研究家&コンサルタント
イタリア・ボローニャ出身。
若くしてエミーリア・ロマーニャ州高等裁判所専属骨董宝飾品鑑定士を務め、古美術・宝石商をしていた20代の頃、ボローニャ派弦楽器製作の巨匠O.ビニャーミに出会う。
古美術・宝石商を続けながら弦楽器の芸術の世界に魅かれ、巨匠O.ビニャーミの下ヴァイオリン製作を学ぶ。13年間にわたるビニャーミとの厚い親交は彼の死まで続き、その間A.ポッジ、M.カピッキオーニ、C.ポッラストリ等、歴史に残る多くの偉大な製作家とも交流を深め、オールド・モダン・ヴァイオリンの研究、専門家としての道を歩み始める。
イタリア弦楽器製作に関する研究、多くの書籍の原稿を手掛ける他、ピエモンテ州後援「イタリアンヴァイオリンの巨匠達」DVDを監修。
ミラノ・G.ヴェルディ国立音楽院より特別講師として招かれる等、イタリア各地で「イタリアンヴァイオリンの歴史と選定の仕方」講演会を行なう。
2006年、世界初の弦楽器インターネットオークション“Da Salo”の創設者の一人として注目を集める。
カッリガーリコレクションの保管者として多くの若手音楽家に弦楽器貸与を行い、イタリアを代表するヴァイオリニスト、U.ウーギ、S.アッカルド他、V.ムローヴァ、M.ブルネッロ、ヨーヨー・マ、G.ソリマ等と交流を持ち、多くの音楽家からイタリアンヴァイオリンの専門家として厚い信頼を得ている。
イタリアンヴァイオリンについてのご意見ご質問は下記のメールでお受け致します。
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