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"Follow The Light"
ヴィオラ奏者 安達真理

 

第15回

「室内楽のアイコンタクト」

Mari Adachi, Vla

 

東京生まれ。4歳よりヴァイオリンを始める.
桐朋学園大学在学中にヴィオラに転向。卒業後、同大学研究生修了。

 

2009年よりオーストリア、ウィーンに渡る。

ウィーン国立音楽大学室内楽科を経て、2013年スイス、ローザンヌ高等音楽院修士課程を最高点で修了。

 

2015年、同音楽院ソリスト修士課程を修了。

 

2013年よりオーストリアの古都インスブルックのインスブルック交響楽団にて2年間副首席ヴィオラ奏者を務める。2015年夏、6年間の海外生活にピリオドを打ち、日本人として改めて日本の役に立ちたいと決意を新たにし、完全帰国。

 

2005年霧島国際音楽祭にて特別奨励賞、優秀演奏賞受賞。
第6回大阪国際音楽コンクールアンサンブル部門第1位およびラヴェル賞受賞。


2006、2007年ヴィオラスペースに出演。『サイトウ・キネン若い人のための室内楽勉強会』に参加。


2007~2009年N響オーケストラアカデミー生として著名な指揮者、演奏家と共演、研修を積む。


2009年小澤征爾音楽塾オペラ・オーケストラ両プロジェクトにてヴィオラ首席奏者を務め、日本と中国にて公演。


2010、2011、2013年とオーストリアのセンメリンクでの国際アカデミーに参加する度、全弦楽器を対象とするコンクールにてソリスト賞を受賞。


2011年バーデンバーデンのカール・フレッシュアカデミーにて、バーデンバーデン管弦楽交響楽団とバルトークのヴィオラ協奏曲を共演、特別賞を受賞。


2011年よりカメラータ・デ・ローザンヌのメンバーとして、ピエール・アモイヤル氏と共に、スイス、フランス、トルコ、ロシアの各地で多数の公演を行なう。またこれまでにアライアンス・カルテット、ルーキス・カルテットのメンバーとしてオーストリア、ハンガリーを中心に公演を行なう。


2014年、バンベルク交響楽団にて首席ヴィオラ奏者として客演。


2015年、ローザンヌ室内管弦楽団とマルティヌーのラプソディー協奏曲を共演。
同年夏、モントルージャズフェスティバルに出演。クラシック音楽のみならず、幅広いジャンルで活躍。


世界的なヴェルビエ国際音楽祭にて、アマチュアの人たちの室内楽のレッスンにあたるなど、指導者としても活動を始めている。


ヴァイオリンを篠崎功子氏、ヴィオラを店村眞積氏、ジークフリード・フューリンガー氏、今井信子氏、ギラッド・カルニ氏、室内楽を、東京カルテット、ヨハネス・マイスル氏に師事。その他国内外にて多数のマスタークラスを受講。


http://www.mariadachi.com
 

https://twitter.com/AdachiViola

 

https://www.facebook.com/mari.adachi.viola

 

聡明な解釈と美しい音による豊かな表現。彼女はアーティスティックな才能を持っている。』

——ギラッド・カルニ(ローザンヌ高等音楽院教授、チューリッヒ・トーンハレ管弦楽団首席ヴィオラ奏者)

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レッスン・モニターを募集しています。

 

日本が誇る若手ヴィオラ奏者の安達真理さんの

無料レッスンを受ける事ができます。

 

ヴィオラ、ヴァイオリン、そしてクァルテットもレッスン対象です。

 

ふだん悩まれている事など、なんでもオーケーです。

 

スカイプを使用しますので、

世界中どこからでもレッスンを受けることができます。

 

●レッスンは約30分

●その様子がメルマガで配信されます。

●レッスン配信の次のメルマガで解説文が配信されます。

●レッスンを受ける方は顔出しオッケーであること。

 

お問い合わせ等、こちらから、ご相談を承ります。

「安達さんが他の演奏家たちをよく見ていたのが印象的でした」

 

私の出演する室内楽のコンサートにいらしたお客さまによく言っていただく言葉です。

奏者によって感覚は様々ですし大事にしていることも違うと思いますが、私はこうしたご意見をいただいて素直に嬉しく感じます。

 

私がアイコンタクトを取る理由。答えはとてもシンプルです。相手を感じたいから。他の奏者が今この瞬間、そして次の瞬間に何をどうしたいのか、出来る限り察知し、一緒にそれを感じて共に音楽を創りたいからです。

 

また、音楽のキャッチボールをお客さまに視覚的にも感じていただけたらいいな、という思いもあります。

 

もちろん室内楽を弾く上で、耳を開いておくことが最も重要であることは言うまでもありませんが、私にとっては目からの情報もとても役に立っています。

 

呼吸は耳で聞こえることもありますが、ちょっとした音色の変化やちょっとしたルバートなどを、メンバーの弓の場所、弓のスピードや、左指が指板に降りるタイミング、また表情から読み取ることが出来ます。

 

そしてやはり人間ですから、視線が合うことでの「安心感」もあります。何も言わなくても、何のジェスチャーをすることもなく「大丈夫、ついていくよ」「うんうん、いい音だね」「もうちょっとここはこうしようよ」と音にのせて更に多くのコミュニケーションが出来ると感じています。

 

私はもしかしたら見過ぎかもしれませんが、何せこの感覚が大好きなのです。この「一緒に音楽やってる」という感じ。初めて会う相手でも、国籍が違っても、一緒に演奏して生まれる信頼関係というものは、他とは比べものにならないくらい心に深く刻まれます。実際相手のことをあまり知らなくても、コミュニケーションの喜びをほんの一瞬で全身で感じることが出来ます。

 

弦楽四重奏だったら、たった4人の人間でハーモニーを構築し、小宇宙を生み出すような感動があります。そのことについてはまた別の機会に書きますが、この少人数のメンバーの一人一人が生き生きと楽しんで音楽を創造するのが理想的だと思っています。

 

それぞれがお互いを信頼し、安心して弾くためにも、私は個人的にアイコンタクトは必要だと思っています。お互いを思いやってこそ本来の自由さが生まれるのは、何も音楽に限ったことではないと思います。

 

音楽でも日常でも、幸せなハーモニーが世の中にたくさん響きますように。

 

 

「室内楽と言えば、6月11日土曜日18:30開演のこちらのチャリティーコンサートに出演いたします。紀尾井ホールという素晴らしい響きの会場で、素敵な奏者の皆さまとご一緒させていただきます。是非多くの方々にいらしていただけましたら嬉しいです」

© 2014 by アッコルド出版

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