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尾池のブルーマンデー憂さ晴らし

ヴァイオリニスト 尾池亜美

第66回 毎年お盆にひとつ

歳を食います。

こんにちは!憂さ晴らしのお時間です。
 
最近、タツノオトシゴが私のパソコン画面に引っ越してきました。
そう、液晶の亀裂です。
案外楽しんでいるのですが、ひとつ心配なのは、赤ちゃんだけにだんだん成長するってことです。
 
立派な龍に育ってしまったら、さすがに、画面がみづらくなっていくのではないか。もちろん毎日の仕事道具であれば真剣に直すのですが...今のところ可愛いので修理に持って行こうとも思っていません。あ、でも映画みれないな、これじゃ。まあいいか。
 
 
ま、今のところ可愛いので良いのですが。自分も龍年だし。
 
壊してしまった経緯は置いておいて、こういうハプニングに対して、遊び心をもって向き合うのもいいもんです。
 
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毎年お盆にひとつ歳を食います。25歳は本当に楽しかったなあ。何となくですが、ずっと楽しみだっただけに、いろんないいことがありました。その中のほとんどは、自己の成長にあるのですが。
 
今まで出来なかったこと、演奏でやりたかったことが少しずつ出せるように成った実感。自覚と意志。私は感性が先行するのでどうしても意志が後から来て遅い。それも少しずつバランスを発見してきた。もっともっとやれる、やりたいと思っています。あと、即興演奏が楽しくなってきたな。
 
こうして自己を発見して行ったり、人との巡り合いで少しずつ成長したりっていうことは、きっと、意図的にやるものではない。でも、過去に成った昨日までのことは、こうして書き留められます。記憶、記録はひとの財産ですね。これからも、過去に思いを馳せ、未来を見据えて現在を生きたいです。
 
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最近また、日本の古い映画をひとつみました。「他人の顔」という、安部公房作、勅使河原宏監督、武満徹音楽の逸作。
 
音楽が良いからと聞いて見てみると、映画一本通して共通のワルツが執拗に出てくる(笑)
でもそのワルツが本当に格好良かったです。
 
武満さすがだな。と感心していたら、なんと画面に彼の姿が!
喫茶店のシーンで、沢山のお客さんが写っているのですが、この右後ろの人は明らかにそうですね。制作現場にいてみたくなりました。
 
そんな風に昔のちょっと変な映画に浸っていたら、ふと入った古着屋さんですごく変な服に出会ってしまって。
こんな柄の服、みたことない...。
すぐに買ったのですが、調べてみたらParraというオランダのイラストレーターhttp://publik.jp/parra/と、SLYというファッションブランドのコラボレーションだそうで。
 
やっぱりこういう、人間的な遊び心のあるものが大好きです。巡りあいって面白いな。
 
こちらは武満徹作曲ではない方の巡りあいの曲です。
https://www.youtube.com/watch?v=kHAwk2OETGc
 
 
今年から決めているのですが、誕生日の8月16日に、演奏の場を持とうと思っています。今年も来年も東京ですが、予定が立っているので...。嬉しい事です。
今年はギャラリーでの演奏。先週1回めの昼会が終わり、16日はもっとじっくり、しっとり楽しむ夜会。
こちらの久保奈津実、ことクボミさんとともにパフォーマンスです。
彼女のtwitter。
https://twitter.com/kubomi0709
 
今度の演奏3つの要素があって
 
1)その場が音楽になる即興演奏
2)過去とつながるクラシック曲の演奏
3)絵のために書かれた/選ばれた曲の演奏
 
1)は、クボミ氏が作ってくれた五線譜上の計画書をもとに、即興演奏をします。エレクトリック・ピアノとヴァイオリンは、長所を伸ばしあい、足りない所も補いあう好相性な気がしています。くぼみちゃんの演奏、センスにも脱帽。
 
2)では、今回ギャラリーで個展をやっている芥川有氏の作品の購入者さんからのリクエスト。エレクトリック・ピアノで果敢にフランクのヴァイオリン・ソナタを演奏します!でも音のバランス的に、ヴァイオリンがかなり「語る」ことになりそうです。普段きくあのソナタとは全く違う、一線を画したフランクになることだろう...。
 
3)は、クボミ氏作曲の曲と、私が選んだグラズノフの「瞑想曲」という小品の二本立て。
いや〜楽しみです。
ぜひ遊びに来て下さい。サングリアやソフトドリンク、軽食を楽しみにながら聞いていただけます。
 
2014年8月16日(土)17-19時です。詳しくは、こちらで。
http://goo.gl/xIkzYd
 
 
皆さんにとって、残りの夏がいいものになりますように。
今日はこの辺で。よい一週間をお過ごしください。

© 2014 by アッコルド出版

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